【あんスタ】メ イ ド 戦 争【朱桜司】

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「うん、やっぱりボクの見立て通りAにはそのドレスが似合う」


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バーガンディ色のパーティードレスを着た私をみた桃李さまが満足そうに笑う。


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(……どうしてこんなことに…)


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どうやらこの仮面パーティには男女のペアで参加というルールがあるらしく、体が弱く参加ができないお嬢さまの代わりに私が行くことになったのだ。


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メイドが参加してもいいものなのかと思ったが、仮面をしているのでバレないだろうということ。
御曹司やご令嬢だけが参加するお遊びのパーティーなので他家への挨拶はしなくてもいいらしい。


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一応行うという主催への挨拶は桃李さまだけで行くから私は立っていればいいだけ。


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正直葵さまにはどんな顔をして会ったらいいか分からなかったから少し安心する。


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「じゃ、行ってきま〜す！」


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伏見さんとお嬢さまに見送られ、車に乗り込む。
軽いものだとはいえ、パーティーには初めて出席する。
……本当に大丈夫だろうか。


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緊張で胃が痛い…。
あまりに不安そうな顔をしていたのか、桃李さまが心配そうにこちらをみた。


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『……大丈夫です。中々ない機会ですし、楽しむことにします』


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何とか言葉を振り絞ってそう言ったけれど、もしかしたら上手く笑えていなかったかもしれない。


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