サファイアは休憩する ページ49
それから2人はアトラクションを楽しみつつパーク内を練り歩き、心ゆくまでキャットランドを楽しんだ。
途中で彼女が食べたいと言っていたポップコーンを購入したり、このパーク内恒例の賑やかなパレードを眺めたり、マスコットキャラクターの着ぐるみと戯れたり。
彼女はそれはもう本当に楽しそうだった。
最初のアトラクションからずっとテンションは上がりっぱなしだ。
先程『猫屋敷』という、所謂お化け屋敷のような建物内を乗り物に乗って進むアトラクションでも
本来なら怖がる所なのだろうに、彼女と来たら大はしゃぎ。
逆にカラ松の方が小動物のように怖がってしまい
出る頃には足はｶﾞｸｶﾞｸと震えていた。
そんなこんなで気付けば、もうおやつの時間。
先程ポップコーンを食べ歩いていたのだが、今度は甘い物が食べたいらしく、次のアトラクションへ移動途中のカラ松を呼び止めて、園内にクレープの屋台を指差した。
「ねぇねぇ、カラ松。私、アレ食べたい！」
「クレープ…？」
「うん、そう！何かアイスとかいっぱい乗ってるやつ食べたい！」
「はいはい、わかったよ」
小さな子供のようにクレープを強請る彼女にカラ松は思わず目を細めると、優しく微笑んでそのクレープの屋台へと向かった。
そこでカラ松は彼女が欲しいと言っていたこのパーク名物である猫型アイスの乗ったクレープ
それと飲み物も売っていたので、丁度喉の乾いていたカラ松はアイスコーヒーを注文した。
注文を受けると店員はその場でクレープを作り始め
その工程を彼女は目を輝かせながらじっと眺めていた。
「凄い凄い！あっという間に何か薄いの出来た！」
「…キティはクレープを食べるのは初めてか？」
「ううん！食べた事はあるよ！ただ作る所見るのは初めて！」
彼女がヤケに張り付いているのはつまりそういう事だった。
きっとそのクレープを食べさせてくれたのも、過去に彼女を買った他のヤツらにだろう。
そう考えてカラ松の眉間にシワが寄っていく。
何だか嫌なモノが、胸の内に充満した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 43人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてうれしいです…！更新頑張ります〜(*´∀｀) (2018年4月11日 1時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 面白かったです！更新お待ちしてます！ (2018年4月8日 0時) (レス) id: 9891d1bd62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
