サファイアは演じる ページ39
そのままだと本当におそ松を殺し兼ねないので、カラ松は1度兄弟達を落ち着かせた。
すぐに一松とトド松は落ち着いたものの、表情は見事に顰めっ面。
帰って来たらおそ松は大変だろう、とチョロ松も溜息を吐いた。
だが別に同情するつもりはないようだ。
「は〜〜あ、まっさかおそ松兄さんがそんな事言うなんて……幻滅〜」
「可愛い女子供は傷付けないって口癖みたいに言ってたクセに…」
「ま、グチグチ言っても仕方ないよ。
話はあのバカが帰って来てから、ゆっっっくり聞こう」
「……」
今回の件でおそ松の信用はガタ落ち。
今の今までおそ松が原因の問題は何回かありはしたが、今回の件は特別だ。
何せ彼等が虜となっているAが絡んでいるのだから。
皆ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ言いながらもやっとそれぞれの定位置に腰を落ち着けたところで、カラ松は胸を撫で下ろす。
その後、ﾁﾗﾘと部屋に続く方の扉を見遣ってから、カラ松はわざとらしく咳払いをして兄弟の注目を集めた。
「……何してんだよ、カラ松？」
「あ、いや、その……今からドライブにでも行こうかと」
「はァア？何言ってんのこんな時に？？」
「……コロス」
「う、ウェイトだ一松〜〜？？？
まずはナイフをしまって話を聞いてくれ」
早とちりな一松にカラ松は取り出したナイフをしまうように言ってやると、一松は舌打ちを1つかまして渋々とナイフを下ろした。
それを確認してからカラ松はもう1つ咳払いをすると、刺さる様な兄弟達の視線を浴びながら言葉を続けた。
「今回の件で彼女の心は深く傷付いている……
あのままではきっと問題が解決しても、暫くその傷跡が残ってしまう………だろう」
「…………まぁ、確かに」
「だから！松野家に生まれし次男、このカラ松が気晴らしにドライブにでも連れて行こうってワケさ！
街を抜け、森を駆け、海辺を走り、愛を歌う…
彼女の傷付いた心は忽ち愛と希望と優しさで埋まり、いつの間にか彼女の心は」
「あ、ハイ。そういうのいいんで」
だんだんと気分がノッて来たのか、身振り手振りが大袈裟になり
後半はサングラスも取り出して、まるで役者の様にそれっぽい言葉を添えて話していた。
が、その途中で真顔のトド松に止められてしまい、カラ松は後ろに仰け反った状態で固まった後、ｽｯと元に戻ってサングラスを掛け、カッコつけた。
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＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてうれしいです…！更新頑張ります〜(*´∀｀) (2018年4月11日 1時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 面白かったです！更新お待ちしてます！ (2018年4月8日 0時) (レス) id: 9891d1bd62 (このIDを非表示/違反報告)
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