ピンクサファイアは怒ってる ページ38
そんな中、ふと部屋へと続く方の扉が開いて、そこから噂のカラ松がやって来た。
彼は何だか浮かない顔をしていて、暫くはチョロ松達の視線に気づかずただただ視線を床に落としていた。
だがその後やっと気付くと、彼は戸惑いの表情を浮かべて「な、何してるんだ…？」と苦笑いを浮かべながら尋ねた。
「お前こそ何してたんだよ？こんな時に」
「ﾌｯ……
「キモい」
「えっ」
「こんな時でもやる事はいつも通りなんだね、カラ松兄さん」
「えっ…」
一松からﾎﾞｿﾘと貰い、そしてトド松からもしれっと辛辣な一言。
相変わらずカラ松の扱いは酷いもので、カラ松は軽く眉を下げながらも
内心、上手く誤魔化せた事に胸を撫で下ろしていた。
「…で、冗談抜きであの女の様子、どうよ？」
「あ、ああ…凄く、落ち込んでいた。
なんでもおそ松に『大嫌いだ！』って言われたらしくて」
「はァアア？！」
カラ松の話にトド松が1番に声をあげた。
トド松だけじゃない、この場にいる誰もが眉を顰めた。
Aがおそ松を特別好いている事は、兄弟誰もが知っていた。
とはいってもそれが恋愛的感情だという事はカラ松とチョロ松しか知らないが。
そしておそ松もまたAに対して特別な感情を持っている事は明らかで、兄弟達は皆察していた。
何故ならおそ松はAを見る時の瞳が全く普段と異なるからだ。
長年そばに居続けて来た兄弟ならばその僅かな表情の違いに気付けても当然だ。
だからこそ、カラ松の話が真実ならば彼等とっては忌々しい事実だった。
「なーーに言ってんだあのクソ長男？？？？」
「……ねぇ、俺もおそ松兄さん探しに行っていい？」
「行って良し」
「いやいや一松兄さんに行かせるのは流石にやめようよ！あの手に持ってるの見て！ナイフ！！いつもの毒塗りナイフ！！！」
「え？だって今日のターゲットおそ松兄さんでしょ？」
「なに首傾げてキョトンとしてんだよ！それやっていいのは可愛い子限定ですぅ〜！
そうじゃなくって！フツーにおそ松兄さん連れ帰って来てよ！流石に殺るのはダメだから！
椅子に縛って爪剥いで全身のケツ毛抜くぐらいで我慢しよ？ね？」
「…………お前も相当だな、トド松」
きゅるんと可愛い顔をして、出て来る言葉はえげつない。
しかも嘘か本気かもわからない所がトド松らしく、少し怖かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 43人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
清純の真実･前編《名探偵コナン》
【名探偵コナン】全キャラクターが持つ能力を全て扱える様になったから無双する ４２
雨空に桜色の花びらを (3) 【名探偵コナン/警察学校組】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてうれしいです…！更新頑張ります〜(*´∀｀) (2018年4月11日 1時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 面白かったです！更新お待ちしてます！ (2018年4月8日 0時) (レス) id: 9891d1bd62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
