彼女は猫と戯れる ページ4
一方、洗濯物を干しに行ったAはふと路地裏へと向かう一松の姿をベランダから見つけ
急いで洗濯物を物干し竿に引っ掛けると、部屋に引っ込み階段を使って下の階へ。
そうして裏口から外に出て一松の後を追い掛けるように裏路地へと向かうと
案の定行き止まりの所には一松がおり、彼は例の如く近所の野良猫と戯れていた。
「一松〜！」
「ｹﾞｯ…うるさいのが来た」
見つけてすぐAは一松へと声を掛ける。
すると彼はそう言って眉を顰めた。
しかし一松の周りに集まっていた猫のうち何匹かはAの元へと向かって行き、彼女に撫でて欲しいとばかりにｺﾞﾛｺﾞﾛと喉を鳴らし、その足に擦り寄って来た。
時々こうして一松を追い掛け、彼と共に猫に餌をやっているうちに此処らの野良猫はほとんど彼女に懐いた。
Aも動物は嫌いではなく、寧ろ好きなようで
1匹1匹を撫でるその手つきは普段の元気で落ち着きのない彼女からはあまり想像出来ない程優しく、お淑やかだった。
この時もAはその場にしゃがみ込むと、擦り寄って来た猫達の頭を優しく撫で、喉を掻き、背に手を滑らす。
一松はその様子を見て、癒されているような彼女の笑顔を見て。
満更でもなさそうに彼女から視線を落とすと、自分の周りにいる猫達を撫でてやった。
「お仕事終わったの？」
「ん、癪だけどクソ松のおかげでね。
アイツの腕力ゴリラだったから、荷物運びすぐ終わった」
Aが尋ねると一松は素直に答えた。
暫く一緒にいるうちに一松もだんだん彼女に気を許して行っているようで
またAの方も一松を怖がる事は無くなった。
…とは言っても不気味なあの笑い方はいつまで経っても慣れないらしいが。
これもまた彼女の�狷猫瓩北テ�られたからなのか。
それとも彼女自身のせいなのか。
「クソ松…？それっておそま…つ…」
そこまで言って、ふとAの脳裏に先程のおそ松との出来事が何故か浮かんだ。
途端にAは口を噤んで顔を赤らめ、猫達を撫でていた手が固まる。
一瞬の出来事のはずなのに、Aにはそうは思えなかった。
あの時おそ松に触れられた感触は、今でもハッキリ覚えてる。
あの時浮かべたおそ松の微笑みも、ハッキリ覚えてる。
何故だろう、思い出すだけで恥ずかしい。
擽ったくって、何だか変な気持ち。
その気持ちがなんなのか、まだわからない彼女は暫くそのまま固まり続け
急な彼女のだんまりに一松は不思議そうに首を傾げた。
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＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてうれしいです…！更新頑張ります〜(*´∀｀) (2018年4月11日 1時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 面白かったです！更新お待ちしてます！ (2018年4月8日 0時) (レス) id: 9891d1bd62 (このIDを非表示/違反報告)
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