エメラルドは折れた ページ3
ﾊﾞｧﾝｯ！と派手な音が部屋にこだまする。
それで気付いたのかチョロ松は呟くのをやめ、ジト目でカラ松を見上げた。
「……」
「いつものヤツじゃないのか、チョロ松？お前はAになんて言ったんだ？」
だがカラ松は微動だにせず、眉を顰めながらチョロ松に問う。
対してチョロ松は暫くじっとカラ松を見上げて黙り込んでいたが
やがてカラ松の無言の威圧に観念したのか、チョロ松は溜息を吐くとカラ松から目をそらした。
「……聞かない方がいい」
「何…？」
「だから、お前は聞かない方がいいって。聞いたら絶対後悔するし」
「ど、どういう事なんだ……？」
チョロ松は知っている。カラ松の気持ちを。
だからこそチョロ松は彼に忠告してやった。
しかし人間はそう言われると気になってしまう性のようで、カラ松は更に食い下がった。
チョロ松はまた同じような事を口にしたがらAの事だからなのかよっぽど気になるらしい。
ｽﾞｲｽﾞｲと顔を近付け尚も尋ねるカラ松にチョロ松もだんだん嫌気がさして来た。
「だァァァァ！もう鬱陶しいんだよ！！
話がややこしくなるからダメだっつってんだろ！」
「お前がややこしくしているんだろう！？
素直に言えば俺だってここまでしない！」
「素直に言ったらややこしくなるんだっつーの！！」
カラ松に傷付けたくない気持ちと、Aを知りたい気持ちがぶつかる。
そうやって暫く2人はギャーギャーと言い争いを続けていたが
やがてチョロ松が折れ、苛立ちを顔に表しながらも「わかった、わかった！！」と追求するカラ松を制すると、溜息交じりに続けた。
「……後悔しない？」
「ああ、もちろん」
「言いふらしたりしない？」
「そんな事するものか」
「傷付いたりもしない？仕事に影響出たりとかも」
「仕事とプライベートは切り離してある…無問題さ」
「現実と妄想が区別出来てない奴がよく言うよ」
「……………」
カッコつけた笑顔で固まるカラ松。
その様子にチョロ松の不安が募る。
しかしこのまま黙り決め込んでもしつこく聞いて来るだろうと思ったチョロ松は半ばヤケクソ、半ば長男の困った顔を想像して、重々しい口を開いた。
「＿＿＿＿＿あの女、好きな奴いるってよ」
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＊IJu＊(プロフ) - 腐女子さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてうれしいです…！更新頑張ります〜(*´∀｀) (2018年4月11日 1時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 面白かったです！更新お待ちしてます！ (2018年4月8日 0時) (レス) id: 9891d1bd62 (このIDを非表示/違反報告)
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