早口熱血漢×武闘派少女ってアリ？【早川充洋】

26**・・・少しだけ** ページ26

我に返ると、私は早川に背負われてた。




泉「って、ちょっ！なんで！？」

早川「なんでって、泉疲(れ)て(る)だ(ろ)？」

泉「疲れてないから降ろして！」


さっきまで背負う側だったけど、背負われる側になるとはずいよー///

ま、まぁ確かに足ガクガクでもう歩けないけど・・・

でも、早川に背負われるなんて絶対嫌ーっ！

なら、歩くーっ!!



早川「な(ら)、お(れ)のト(レ)ーニングに付き合ってく(れ)！」

泉「なんでよっ！」

早川「てなわけで、(レ)ッツゴー！」

泉「・・・早川のばか。」



私と違ってトントンと歩いていく早川。

昔じゃ考えられないな・・・



・・・そういえば、昔もあったけ？

心地よく揺れる背中を見ながら、昔のことを思い出した。







『ぐっす、えっぐ・・・』




『もー、泣かないの、早川。男の子でしょ！』




『だってうあしお、あいつら・・・・・・って』




『もー、そんなの気にしてないわよ。早川が怒ることないじゃん。』




『でも〜ぉ・・・ふぇ』




『おひとよしだなぁー。ほら、おうちもうすぐだよぉー。』








・・・違った、逆だ；



私が背負って、家まで送ったんだった；

めずらしく早川が喧嘩売ったけど敵わなくて、結局私が助けてやったんだったけ・・・。



あれ？なんで、早川喧嘩したんだっけ・・・？



その辺を思い出そうとするけど、なんか黒いもやっみたいなものがあって思い出せない。

まぁ、たいしたことじゃないか・・・。



あの時は私さえ背負えなかったのに・・・



泉「・・・こんなに大きくなりやがって。」


早川「・・・泉？なんか言ったか？」


泉「んー、生意気だって言ったの。」


早川「ひどい・・・；」




まぁ、少しだけ・・・




早川「泉ー？寝たのか？」





ホントに少しだけ・・・甘えさせてもらおう。





心地よい風に揺られながら、私は大きくなった背中に身を委ねた。

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