目が覚めたら猫になってたんですけど・続ノ続・【文豪ストレイドッグス】

猫鉢月 ページ17

女性の案内で路地へと入る。
敦君が気味悪がっている、が、私は別のことが気になっていた。


ただ、今は猫なので言えないが・・・、


「…おかしい。」


どうやら潤一郎君も同じ考えのようだった。


「本当にここなンですか？ええと――――「樋口です。」
樋口さん、無法者とういうのは臆病な連中で―――――大抵取引場所に逃げ道を用意しておくモノです。

でも此処はホラ、」


向かいを指差しながら云う。


「捕り方があっちから来たら逃げ場がない。」


「――――――その通りです。」


樋口さんはスーツのボタンを開け、髪をあげる。
そして、携帯を持ち―――――


「私の目的は、貴方方です。

芥川先輩？予定通り捕えました。これより処分します。」


芥川―――――？
真逆。


「我が主の為―――――ここで死んで頂きます。」



――――――――ポートマフィアか！


銃の乱射音が響いた――――――。



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耳が良すぎる猫だから、銃の発砲音には滅法弱い。
しばらくキーンとした耳鳴りの後、目を開く。


そこには衝撃の光景―――――ナオミちゃんが潤一郎君をかばって、血塗れになっていた。


潤一郎君が必死に叫ぶ。


見ていられない。
私は泣きそうになった。


潤一郎君が『細雪』を発動させ、樋口の頸を絞めようとした―――――時だった。


ゴホ、ゴホという咳が聞こえたかと思えば、潤一郎君が倒れる。

後ろには黒い外套の――――――

「死を惧れよ。

殺しを惧れよ。

死を望む者。

等しく死に、望まるるが故に―――――ゴホッ」


――――――――芥川龍之介。


「お初にお目にかかる。僕は芥川。


そこな小娘と同じく、卑しきポートマフィアの狗―――――」

猫玖月→←イメ画*藍@浅にぃlove様*

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