108話 点灯後の記憶 ページ10
花村「………あべばべばっ！？」
辺古山「そうか…あえて床下から声を上げ、その場に自分がいる事を印象付けようとしたのだな？」
小泉「…そうなの、花村？」
花村「ちょ、ちょっと待ってよ…」
罪木「ど、どうなんですかぁ、花村さぁん！」
花村「ちょっと待てっちゅーとるやろがああああっ！」
罪木「ひゃああああああっ！？」
花村「きさんら、さっきからなにおぅ抜かしとるかぁ！
ぼかぁ停電ん時は広間にいたゆーとるやろがっ！」
西園寺「…あんたってどこ出身だっけ？」
花村「西麻布生まれの南青山育ちっちゃが！」
西園寺「みんなー、あいつウソつきだよー！」
七海「………花村くんが停電の時に大広間にいたって事はさ、明るくなった時もその場にいたんだよね？」
(もしかして七海さんは、あの時の事を言いたいのかな…)
狛枝「ま、そうだろうね。
暗い廊下を行ったり来たりはできないからね。」
小泉「え？あの時花村って…いたっけ？」
花村「い、いたさぁ…もー、これ以上ねーくれーいたっぺさぁ…」
狛枝「こればっかりは勘や思い付きで決められないよ？
だって、人の命が掛かってるんだもん。」
花村「そやろげ、オメだぢのあやふやな記憶で決めんでねぇ！
そげな風に決めてえー事でねぇど！」
西園寺「ぜ、絶対ウソついてるよ！
だって、どんどん酷くなってるモン！」
ソニア「ですが…わたくしには自信がありません。
いたような気もしますが…いないような気もして…」
弐大「ぬぅぅぅぅぅ…！
何か判断する方法はないんかぁ…！」
小白「だったらさ…明かりが点いた後の事を花村くん本人に聞けばいいんじゃない？」
花村「うらー！訳わがらん事抜かすでねー！
オラが広間にいねがった事を証明できっちゃが！？」
日向「…できるかもしれない。」
花村「げげっ…またオメげ！？」
日向「あの停電から復旧した時、花村が本当に大広間にいたって言うなら…その時、罪木がどんな格好になってたのかもわかるはずだよな！？」
花村「な、なぬっ！？」
罪木「ひゆぅ！思い出させないでくださいよぉ！
は、恥ずかしいですよぉ！」
日向「いや、これは大事な質問なんだ…どうなんだ、花村！
あの時、大広間にいたなら答えられるはずだぞ！」
花村「えっ？えっ？えーっと？」
日向「だって、あんな独創的な転び方だったんだ。
そう簡単には忘れられないはずだ。」
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作者名：如月 | 作成日時：2019年3月26日 1時
