106話 床下の目印 ページ8
狛枝「たとえば、犯人が明かりを使ったとしようか？
そして防火扉を遮蔽物に使ったとしよう…で、そこから倉庫に移動して床下に潜ったとして、その後はどうするの？
床下だって真っ暗なんだし、そこからどうやって十神クンを刺すの？
まさか、明かりで彼を照らして刺した訳じゃないよね？
標的に気付かれたら一巻の終わりなんだよ？」
花村「そ、そうだよ…その点についてはどうなんだよっ！？」
日向「そ、それは…」
狛枝「答えられる訳ないよね？
キミ自身はあの床下を捜査してないもんね？」
小白「はぁーそんな苦し紛れの言い訳、ぼくには通用しないよ。」
小泉「そっかー、神澤は捜査中に床下の入口を見つけたって言ってたもんね。」
小白「うん、そうだよ。
白夜の血が滴り落ちてた場所に、夜行塗料が塗られていたのをちゃんと確認したよ。
犯人はその夜行塗料を目印にして、ナイフに塗ってあった夜行塗料を標的にしたんだろうね。」
弐大「応ッ！夜行塗料を標的にする事で、暗い中でも凶器をぶっ刺せるという寸法か！」
西園寺「そっか…犯人は人を標的にした訳じゃなくて、その夜行塗料が動く瞬間を狙ったんだ！」
ソニア「それって『誰かがナイフを手に取った瞬間』って事ですもんね！」
狛枝「じゃあ…ボクがナイフを取る為に用意した目印を、犯人は刺す為の目印として利用したんだね…そうか…それでナイフを手にした十神クンが殺されてしまったんだね…」
七海「でも、それを利用できたって事は、犯人は狛枝くんの計画を知ってたって事だよね？」
弐大「どうなんじゃあ、花村よぉっ！！」
花村「ぼ、ぼくは知らないって…ホントに…何も知らないんですってぇ…」
狛枝「だったら、逆にボクからみんなに質問してもいい？」
小泉「な、なんでまたアンタなのっ！？
いい加減にしなさいよ！」
花村「ま、まぁまぁ！
こういうのは公平に発言の機会を与えないと！」
小白「花村くん…ぼくとの約束忘れてないよね？
うぷぷぷ…」
花村「な、何の事言ってるのかさささっぱりだよ…」
狛枝「あのさ…花村クンが犯人だとすると、彼は停電中に倉庫に行ったって事になるけど…だったら、停電の時に澪田さんが聞いた会話ってなんだったのかな？」
十神『おいっ、お前何をしているっ！やめろっ！！』
狛枝『いてっ！』
小白『いたっ！誰ッ！？』
終里『電気点けろって！飯が食いづれーじゃねーか！』
花村『みんなー、どこにいるのー？
て、停電って…厨房だけじゃないのー？』
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作者名：如月 | 作成日時：2019年3月26日 1時
