118話 帰りたい理由 ページ22
モノクマ「うぷぷ、忘れた訳じゃないよね？
だって最初に言ったモンね？
人を殺したクロが負けたら…楽しい”おしおき”が待ってるってさ。」
花村「ま、待ってよ…あれはなんて言うか…正当防衛って言うか、故意じゃなかったって言うか事故だったって言うか…とにかく…ぼくのせいじゃないって可能性があるような気がしないでもなくって…」
モノクマ「正当防衛だろうと故意じゃなかろうと事故だろうと、殺人は殺人だよ！
人を殺したら殺人なの！」
花村「で、でも…温情判決とか情状酌量の余地ありとか…せめて執行猶予くらいは付けてくれても…」
モノクマ「クレームは一切受け付けませーん！！」
花村「そっ、そんなぁ……ね、ねぇ！
みんな助けてよ！ぼくはただ狛枝くんを止めようとして…それでっ！」
モノクマ「オマエだって本当は…狛枝クンの計画を知ってチャンスだと思ったんでしょ？
彼の計画を乗っ取った上で彼を殺しちゃえば、きっと誰にもバレないはず…そう思ったんでしょ？」
花村「ち、違うっ！ぼくはっ！」
モノクマ「殺意のない人間が…あんな風に人を殺せる訳ないじゃん。」
小白「そうだよね…白夜はメッタ刺しにされたんだもんね…」
花村「…ううっ！！」
モノクマ「本当は狛枝クンを殺して…みんなを犠牲に生き延びようと必死だったんでしょ？
素直になりなさいよ…最後くらいは。」
花村「う、う、う、うううううっ…うわあああああああああっ！！」
ソニア「は、花村さん…！」
小泉「アンタが狛枝を殺そうとしなければ…十神が殺される事もなかったんだよ…答えてよ、花村っ！
どうして人殺しなんかしようとしたの！？」
花村「う…うう……ぼ、ぼくは…どうしても…どうしても帰りたかったんだよぉ…どうしても帰らなくちゃ行けなかったんだよぉおおおおっ！」
花村くんは、泣きながら病気がちなお母さんが待っていると言った。
(お母さんの為に…？)
花村「だから、ぼくは帰らなくちゃいけないんだよぉ！！」
ソニア「は、花村さん…！」
花村「それなのに…記憶を奪われたとか…入学から何年も経ってるとか…そんな事言われて…だったら、花村食堂はどうなったんだよぉ！
ぼくを待ってる母ちゃんは…どうなったんだよぉ！！」
辺古山「信じてしまったのか…あの話を…」
左右田「オメー、ずっと言ってたじゃねーかよ…こんなの信じてないって…だから大丈夫だって…それなのに、なんでだよッ！！」
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作者名：如月 | 作成日時：2019年3月26日 1時
