115話 失敗した殺人 ページ19
日向「神澤、どうしたんだよ？
さっきまで狛枝に賛同してたじゃないか…」
小白「……ご、ごめん…なんでもないから続けて…」
小泉「狛枝、アンタはただの愉快犯って事！？」
狛枝「愉快犯とは違うけど…ま、みんなからしたら似たようなモンかもね。
みんなを差し置いて生き残りたいなんて、図々しい考えはボクにはないからね。」
日向「だから…花村に計画がバレても構わなかったのか？」
七海「むしろ、そういう風に仕向けたんじゃないの？」
花村「…え？」
七海「狛枝くんは私達をコロシアイに巻き込みたかった…それも複雑な謎であればあるほどいい…その為に、”あえて”花村くんに自分の計画を見せ付けたんじゃないの？
そこに…花村くんの思惑が絡む事を期待して…謎が複雑になるのを期待して…」
狛枝「ま…そうだね。
それに期待したのは確かだよ。
その為に、掃除中に見つけた倉庫の抜け穴を彼に教えてあげたんだしね…」
田中「…それも貴様の仕業か？」
狛枝「『落ちると危ないから近付かない方がいいよ』って、さりげなくね…」
花村「う、うううううううっ…」
(同情するよ…花村くん…)
左右田「こいつ…マジで滅茶苦茶だぞ…！
完全に狂ってんじゃねーか…！」
花村「そ、そうだよ！
だから、ぼくは止めようとしたんじゃないか！」
ソニア「それがどうして…十神さんを殺してしまう事になったのですか？」
花村「ぼ、ぼくにもわからないよっ！」
小白「白夜が犠牲者になったのはぼくのせいかもしれない…」
ソニア「それは…どういう意味ですか？」
小白「狛枝くんの殺人が成功した場合、犠牲者はぼく…花村くんの殺人が成功した場合、犠牲者は狛枝くん……だけど花村くんの殺人が失敗し、犠牲者は白夜となった…」
日向「つまり…どういう事だ？」
小白「ぼくが犠牲者にならなかった理由は…死ねないから。
ぼくは”また”生かされたんだよ。
そして、逆にぼくに関わった人間はみんな死んでいく…だから白夜が犠牲者になったんじゃないかな。」
日向「な、なんだよ…それ？」
小白「ねぇ、みんなは昔、ぼくがなんて呼ばれていたか知ってる？」
西園寺「知らなーい。」
小白「ぼくは昔、”死神”って呼ばれていたんだ…」
田中「何っ！？では、貴様は死の使いであったのか！！」
小白「”死神”であるぼくが白夜を犠牲者にしてしまった。
なんとも悲しい話だよ…」
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作者名：如月 | 作成日時：2019年3月26日 1時
