99話 返り血 ページ1
狛枝「さて、どうしよっか？
凶器がナイフじゃないとわかった以上、ボクが犯人と言える決め手はなくなっちゃったね？」
小泉「ア、アンタは黙ってなさいよ！
決めるのはアタシ達なんだからッ！」
小白「大丈夫！ここまで辿り着いたみんなならすぐに真相を導き出せるよ。」
花村「だ、大体、突き飛ばされたとか言ってるけど、それだって確かじゃないよね？」
小白「ねぇ…花村くん、さっき言ったよね？
突き飛ばされてぼくにぶつかったってさ。」
花村「そ、それも確かめようがないじゃないか！」
田中「そうだ…他の凶器が使われたからと言って、狛枝の容疑が晴れる訳ではない！」
罪木「で、でも…狛枝さんが犯人と考えられない理由は他にもあるんですけどぉ…」
花村「ま、まだあるのぉ！？」
罪木「今までの話だと…十神さんはテーブルの下で犯人に殺された事になってましたよねぇ？」
ソニア「それが…どうかしたのですか？」
罪木「えっと…その割には狛枝さん、キレイだなーって思って。」
狛枝「外見を褒められたのは生まれて初めてだなぁ！
母親にすら褒められた事がなかったからさ！」
小白「……それはちょっと可哀想だけど…罪木さんが言いたいのはきっと外見ではなく別の事なんじゃないのかな？」
日向「狛枝にはどうして返り血が付いてないのか…そういう事を言ってるのか？」
罪木「は、はいっ！そうなんですぅ！
だって…あのテーブルの下って、かなりの量の血がまき散ってましたよね？
テーブルクロスの内側だって、あっちこっちに血痕が付いてたし…」
辺古山「あそこで十神を刺し殺していたら、それ相応の返り血を浴びてなければおかしい…」
狛枝「あれ？ボクは返り血なんて浴びてないよ？」
終里「何か使って…その血を防いだだけだろ！」
狛枝「何かってなんだろうね？
返り血を防ぐのに使われたらしき物なんて…いや…あるにはあったか…そうだよね、日向クン？」
日向「倉庫にあった血痕の付いたテーブルクロス…あれの事を言ってるんだな？」
九頭龍「血痕が付いてんなら決まりだろ！
狛枝はそのテーブルクロスで返り血を防いだんだ！」
田中「だが、それは倉庫から見つかった物だろう？
事件後にその場所に隠したという事か？」
弐大「明るくなった後にか？
誰かに見られたらどうするつもりだったんじゃあ？」
日向「そうなんだ…あのテーブルクロスはそれなりの大きさがあったから、隠して運ぶにしたって…」
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作者名：如月 | 作成日時：2019年3月26日 1時
