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生徒達に連れられて学校へ戻ると、機嫌の悪い二人が待ち構えていた。
その姿はまさしく、門限を超えて帰ってきた子供の親の待ち構え方だった。
「どこ行ってたんだよ」
どこぞの一般人が見たら泣くのではないかと思うほど怖い顔をする大嶽。
声のトーンもいつもより低い。
「ごめんね…サテンに行きたかったんだ。レスカ飲みたかった」
Aは素直に謝ると、目の前で手をあわせる。
柳が大きなため息をついた。
「…はぁ…マジで心配かけんな。まだここに来て数日、どんなヤベェ奴がいるかわからねぇだろ?」
たしかに、柳の言う通りであった。
彼以上に卑劣な奴がいるかもしれないし、Aでも、2〜30人で束になられると流石にキツい。
「お前は初日からここの生徒に絡まれてんだ。
なるべく俺たちの側から離れんなや」
そう言った柳の顔は真剣だった。
「気をつけるよ」
明らかに落ち込んだAを元気づけるかのように、大嶽が笑う。
「まぁ、何だ?…サテンでもなんでも付き合ってやるからよ。これからは一言言えや」
がっしりと両肩を掴まれ、Aも少し元気を取り戻して微笑む。
「うん。そうする」
やっぱり三人でいた方が、最強なのは確かだ。
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ひんやりだんご(プロフ) - さ??♀?さん» ありがとうございます!これからも宜しくお願いします! (2022年3月27日 20時) (レス) id: c7dc0d49c1 (このIDを非表示/違反報告)
ひんやりだんご(プロフ) - 子猫さん» 応援ありがとうございます( ´ ▽ ` )検討させていただきますね! (2022年3月27日 20時) (レス) id: c7dc0d49c1 (このIDを非表示/違反報告)
さ??♀?(プロフ) - 最高です! (2021年5月23日 2時) (レス) id: 74c8bfbc36 (このIDを非表示/違反報告)
子猫 - 凄く面白くて一気に読んでしまいました!北根の小説全然ないから嬉しいです!ひんやりだんごさんさえ良ければ理子ちゃんと夢主が戦うのも凄く見てみたいです!ひんやりだんごさんさえ良ければ書いてください! (2021年2月1日 3時) (レス) id: 54bec7b90e (このIDを非表示/違反報告)
ひんやりだんご - Luaさん» 楽しんでいただけて良かったです!これからも応援宜しくお願いします! (2020年9月20日 15時) (レス) id: 6187d0d719 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひんやりだんご | 作成日時:2020年7月23日 17時