メカクシコードーNo.5 ページ29
５分ほどで着く近場のスーパーに着いた。
「Ａコ〇プ」って意外と庶民的だな……。
秘密組織って言うから、何か特別な場所に行くかと思ってたけど……。
「Aは何か買いたいものあるか？」
買い物かごを片手に持ったキドさんが話しかけてきた。
「えぇと……干し梅お願いします…」
キドさんの顔が歪んでいた。
……せめてブラッ〇サンダーにしとけばよかったか……。
姉の変なもの好きが移ってしまい、ちょくちょく恥ずかしい。
姉のおさがりの服はあまり着ない。
この癖は直す最優先だ……もう…。
「干し梅…っと」
野菜や肉などが入ったかごの上に干し梅が乗った。
あぁ…もう干し梅が邪悪に見えてきた……。
「何暗そうな顔してるっすか、Aさん」
セトさん……。
「干し梅…一緒に食べます……？」
「……」
ゔ……！
セトさんが超絶固まった。
なんか……ほんとにすみません…。
「ほら、レジ行くぞ」
「そ…い、行くっす……」
セトさん自己嫌悪状態……多分。
「あれ、キドさんレジ行かないんですか？」
出口に向かうキドさんを発見した。
「いや……ちょっと急用を思い出したんでな…」
「いい、行くっすよAさん！」
セトさん…立ち直った……かな？
「じゃあ私に持つ持ちますよ！これでも筋力は結構……」
あれ……この買い物カゴ、結構重――持ち上がらない。
ぬぁぁぁっ、重過ぎる!!
買い物籠と奮闘している私を見ていたセトさんが動いた。
「持つっすから大丈夫っすよ！」
そう言ってセトさんは、買い物カゴを片手でひょいと持ち上げた。
持ち上げた後、セトさんが硬直した。
気が付いたか。
私の心をズタズタにしたことを……。
セトさんはそののままレジを済ませ、二人でスーパーを出た。
出入り口の所にキドさんがいた。
「あれ、キドさん急用じゃなかったんですか？」
「え……あ…ああ、その件はもう片付いたから…大丈夫だ」
「急用って何だったんですか？」
「……」
するとセトさんが私の耳元で「キドはレジ通してる間の時間の人の視線が嫌いなんっす」と言った。
そして、「さっきは申し訳なかったっす」と付け加えた。
……うむ、よろしい。
角を曲がると、救急車が来ているのが見えた。
一瞬、運ばれる少年の目が真っ赤に染まっているように見えた。
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豆腐ちゃん - あさんそれは誰に向けてですか？ (2023年3月22日 19時) (
レス) @page19 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
あ - し、ね (2017年6月27日 14時) (レス) id: 350e8504f6 (このIDを非表示/違反報告)
矢野 ユリ - 頑張ってください。イラスト描こうかなぁと思うけど、やり方わかんないです。 (2017年3月31日 7時) (レス) id: 053764a0db (このIDを非表示/違反報告)
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