うちはマダラの妹に生まれ変わったんだけど誰か助けろて下さい−原作編2−【NARUTO】

マダラの妹其ノ百二十三 ページ23

　
　
白は静かにナルトの名前を呼ぶと、｢殺して下さい｣と懇願した。

もちろんナルトは反発した。なぜ強く在る事がこの世にいてもいい理由になるんだと。他の"何か"で存在を認めさせればいいじゃないかと…。

…ん？橋の向こうから複数の気配が近付いてきてるな。ガトーショコラだな。

「(思ってたより早いな)
異能力──【深淵の赤毛のアン( Anne of Abyssal Red)】」

まるで玩具箱の様な場所に私と白が立っている。

突然周囲の景色が変わった事に驚いた白は忍としての習性で千本を構えて注意深く見渡した。

大きなクマのぬいぐるみにリボンでラッピングされた箱、巨大なティーポット。床は白黒のタイルが敷き詰められ空はピンク色…なんともメルヘンチックな部屋だ。

「警戒しなくても大丈夫ですよ。この空間には私と貴方だけしかいません」

"アン"はいるけど出す予定ないからいっか。

「…そうみたいですね」

そう言い白は千本を下ろして私と向き合った。

「ボクに何か用があるのでしょう？シオンさん」

にこりと哀愁を帯びた笑顔で尋ねる白。

「私が今から言う事に納得してくれればその場にいて下さい。納得が出来なければその後ろにある白いドアからこの空間を出て構いません。
ただし、この空間での出来事は忘れてしまいますけど」

さて、白は協力してくれるかな？

してもらわなきゃ死んじゃうんだけどさ。



.

マダラの妹其ノ百二十四→←マダラの妹其ノ百二十二

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す