【マフィア松】感情無キ絡繰人形 (ページ3)

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赤いカーペットが敷かれた廊下をコツコツを音を鳴らしながら歩く。

均一に間を取りながら飾られた絵に挟まれながらマスターの元へと向かう。

相変わらず豪華な造りだ。これもマスターの趣味なんだろうが。

そんな事を思っていると目的地に着いた。

目の前にある茶色の扉がマスターの居る部屋だ。

金色の枠は、シャンデリアの明かりに反射して少し眩しく2、3回程瞬きをした。

軽くノックをし、中からの返事を待つ。

「誰だ」と少し重みが掛かった声が1秒後程に聞こえた。

「暁月です。任務の報告に参りました。」

そうすれば「入れ」と言われたのでふわりとドアノブを包み、捻る。

中には豪華な絢爛豪華な調度品に囲まれた男性が1人、椅子にドカリと座っていた。

「マスター。任務は完了です。無事、標的を全て排除して参りました。」

無表情で、そう言った。

「よくやった。暁月。ところで次の任務なんだが…」

そう言ってマスターは次の任務の話を切り出す。

「何なりと。マスター。」

静まる空間。そんな中マスターの声だけが響く。

「松野、ファミリー」

手がピクリと微かに動く。

"松野"

この名を出されて知らない奴などいない。

理由は至極簡単。

つい最近、此処の規模は勢力を伸ばしつつあり、なにより裏世界で噂されているから。

この規模は小規模な割にはその手によって消えた有名マフィアグループが多く実在している。

本当はもっと構成員が居るのではないだろうか？と密かに声が挙がっている。

何とも馬鹿げた話だが、もしかすると真実なのではと私も少々気に掛けている。

「今夜だ。行けるよな？何たってお前は数々の規模をその手で消してきた『暁月』なのだから_な。」

声が頭に入る。

やはり、この人は休ませる気なんて無いようだ。

マスターの言葉を頭に残し、深く膝まづきながら

「マスターの御心のままに。」

感情を込めず、ただただ無表情で返事を返した。