【マフィア松】感情無キ絡繰人形 (ページ13)

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仕留めた__

はしる衝動。

が、見えたのは片手で握られた金属バットだった。

腕1本で止めるなんて。

彼が私を振り払う。タンっと床を蹴り、再びマスターの元へと戻る。

？「ねぇ！君！やきう好き！？」

突然投げ掛けられる質問。

やきう…とはなんだ、もしや野球の事？

名前だけなら1度耳にした事ある。実際に行った事は無いが。

黄「僕ね！やきう大好きなんだ！ボールを打つの！そんで走る！うおおおって！」

口を開け、笑顔で喋り続ける彼。

黄「君達みたいな人をボールにするんだよ！皆んな皆んな真っ赤になるんだ！」

黄「皆、僕の事狂ってるって言って逃げるんだ！でも逃げてばかりじゃつまんない！だからさ、」

君は僕とやきうしてくれるよね_

伸びたワイシャツ越しに握られたバットを振りかぶる。

腰を後ろに曲げ、攻撃を流す。

休むこと無くバットを振り回す彼。

当たれば一塊も無いだろう。

連続で仕掛けられる攻撃を避けながら、頭上に向かって振り降ろされたバットを掴む。

黄「あれ！？掴まれちゃった！」

＿

「申し訳ございません。やきう、した事無いんです。」

そう言って、彼をバットごと壁へと投げた。

勢いよく壁に突っ込む彼。

「いたい？？？」と言い、跳ねたアホ毛をシュンとさせる。

が、体は動かせないようだ

トドメを刺す為、彼の首に向かって刀を下ろす。

__ガァン！

響いた銃声音。

視線の先には銃を構えた青ワイシャツ。

銃を向けられた場所からは血が溢れ出る自身の左腕が。

使えなくなってしまった＿

黄色を放置し、前方へと駆け出した。

切れ味のいい刀はいともたやすく彼の頬に傷を作った。

彼は気にせず、私に拳を向ける。

先程と同様に、勢いを増しながらこちらに向かう拳を使える方の腕で掴む。

受け止める事は出来たが、片手のせいか肩の骨がポキリと音を立てた。

どれだけの馬鹿力なんだ、この人は。

仮面の下でポツリ思う。

受け止められた事に油断したのか、スキが出来る青ワイシャツ。

その腹に向かって足を鳩尾に沈ませた。

青「ｶﾊｯ…！」

乾いた声を口から零し、よろめいた。

すかさず頬に拳を入れる。後ろに倒れ、縮まる青ワイシャツ。

次だ。あと3人

クルリと視線を向け、走りだそうとしたその瞬間

体からガクンと力が抜ける。

立つことが出来なくなった私は、前にむかってグラりと倒れた。