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「おふくろや叔母さんたちから女の扱いには気をつけろってよく言われてたしなぁ。
てかあとは親父のおふくろに対する態度とかであれが普通かとガキの頃は思ってた部分もある」

「あれは普通ではない」

「今となりゃわかってるよ」



そして、父の母への溺愛度合いも



「んで、おふくろは親父に会うことにそんなに緊張してるわけか」

「そのようだ」

「別に昔は毎日一緒にいたろ?
何をそんな緊張する必要なんだよ?」

「私もそう思うんだがな…
自分のことだというのにどうも上手くコントロール出来ん」



困ったものだ、と私は話しながら容れていた茶を飲む



「………何ニヤニヤしている鯉伴。
その顔、ぬらりひょんに似ていて憎たらしい」

「おいおいおい、息子に向かってそりゃねーだろ」



頬杖をついてニヤニヤしていた鯉伴は私の言葉に一気に苦笑いへと変わる



「いやさ…
こうやって見てるとおふくろも女なんだなぁって思って?
いつもはその強さとか綺麗さが目立ってあんま見えない部分だしちょいと新鮮な感じだ」

「…そうだな。私もふとした時にそう思う」



私はそこに掛けている着物を眺めた
今日ぬらりひょんに会いに行く時に着ようと決めた着物だ
濃い朱色に牡丹と扇の描かれたもの
色合いが昔ぬらりひょんに貰った着物と似ていて今世の母に買って貰ったものだ



「…私の心を乱す者など、きっと何百年経とうとあやつしかおらぬのだろうな」

「…親父とおふくろって本当いい夫婦だよな」

「…それ本人には言ってやるなよ。
間違いなくあいつは天狗になる」

「そう思ってるから俺はおふくろにしか言わねーよ」



なら、良かった



「そういえばな、鯉伴」

「ん?」

「リクオのことなんだがな」

「リクオ?」



リクオがどうかしたのか?と鯉伴は首を傾げる



「あいつはどこまでぬらりひょんに似るつもりなんだ」

「へ?」

「いささか似すぎやしないか?」

「………そんな似てるか?」



妖怪ん時の見た目は確かにそっくりだけどよ、と言う



「そっくり過ぎて私はこの前つい笑ってしまった」

「…俺は親父が言うほど似てるようには思わねぇんだけどな」



鯉伴はまたそんなに似てるかぁ?ととても不思議そうにする
本当に思い当たる節がないんだろう



「リクオな、この前私を口説いて来よったわ」



すると、鯉伴はたまたま口に含んでいたお茶を噴き出した



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+++++→←忙しない



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(プロフ) - printemps(プランタン)さん» そうなんです。一応最強設定ではありますので…^^; (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しろくまさん» ご期待に添えたようでよかったです(*^^*) (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - もう知ってるけど、夢主最強説 (2020年5月17日 10時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - 更新ありがとうございます!わぁ(*´▽`*)リクにお応えして下さりありがとうございます!めちゃくちゃ面白かったです笑 鴆様流石ですし、狒々のなんとも言えない子供感がたまらなかったです!楽しみに待ってます!更新頑張ってください! (2020年5月16日 20時) (レス) id: 4a9ec96a98 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 木乃伊さん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2020年5月16日 19時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年3月21日 20時

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