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「とはいえオレは諦める気は毛頭ねぇぜ」
「…なら今までの無駄な会話はなんだったんだ」
「あんたの昔の男を知ることできたからオレは上々」
「…………………」
「あんたが昔オレに似た奴に惚れてたってんなら、オレにもまだ可能性はあるってことだし今日は許してやるよ」
私は、内心おかしくて堪らなかった
妖怪のこの子はどこまでもぬらりひょんにそっくりだ
この本人は自覚してないだろう上から目線の話し方や妙にポジティブなところなど
一体鯉伴の要素はどこへ行ったのか
鯉伴のようなイタズラ小僧らしさは全くないな
「もう一度言っておくぞ、リクオくん」
「あ?」
「私に惚れても、意味はない。
恐らくその理由を知る、来るいつの日か…
項垂れるのは君だ。
あと、私のその昔の男とやらと会ったら喧嘩間違いなしだろうから面倒なことはやめてくれ」
「要望多いな」
私がいつか祖母だと知り、祖父と孫が私を取り合うなんて至極面倒だ
そんな場面に合いたくなんかない
鯉伴が止めてくれればいいがあいつはわりと愉快犯的な部分もある
止めてくれない場合もありうるし、何より止めに入ってくれたとしても止まらない可能性が一番高い
「あやつは嫉妬深い男なんだ。
普段は器のでかいやつだが周りが言うには私のことになると米粒並みの器の小ささになるそうだ」
「そんな男やめとけよ…」
「…惚れてしまえばもう仕方がないのさ」
惚れてしまえば負け
そんな面倒なことでも、きっと呆れて笑うしかなくなるのだろう
惚れてなければ蹴り飛ばすなりその場を去るなりしているだろうが惚れた男の事になれば女というのは上手くいかなくなるものよ
「…今日はただ共に酒を組み交わせばいい。
だろう?リクオくん」
「…そうだな。今日はただ一緒に飲みゃあいい」
いつか来る私のことを知るその日
お前はどんな顔で私を見るのだろうか
(Aちゃん、妖銘酒は好きか?)
(妖銘酒?ああ、好きだな)
(んじゃ注文するから酌してくれよ)
(ああ、良かろう。手酌じゃ味気ないものな)
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江(プロフ) - printemps(プランタン)さん» そうなんです。一応最強設定ではありますので…^^; (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - しろくまさん» ご期待に添えたようでよかったです(*^^*) (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - もう知ってるけど、夢主最強説 (2020年5月17日 10時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま - 更新ありがとうございます!わぁ(*´▽`*)リクにお応えして下さりありがとうございます!めちゃくちゃ面白かったです笑 鴆様流石ですし、狒々のなんとも言えない子供感がたまらなかったです!楽しみに待ってます!更新頑張ってください! (2020年5月16日 20時) (レス) id: 4a9ec96a98 (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 木乃伊さん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2020年5月16日 19時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年3月21日 20時