【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

42話 ページ43

side十四

空厳寺にやってきたッス。

既に不機嫌な空却さん。

十四｢ひぇ。｣

Aさぁぁん……怖いッス〜……

A『ほら、十四くんがいらっしゃいましたよ。挨拶なさい。』

空却｢てめぇはもう良いのかよ。｣

A『ご心配をおかけしましたが、治りましたから……』

？

A『十四くん、いらっしゃいませ。』

十四｢こんにちわー。｣

挨拶をする。

十四｢空却さんなんで不機嫌なんッスか？｣

A『昨日、私、熱出て休んだ時から不機嫌だと聞いてます。』

あー。

十四｢白銀さんが居なくて寂しかったんスか？｣

空却｢うるせえ！十四！｣

蹴られた！！！

十四｢暴力反対ッス！｣

A『弟子をいじめる師匠がどこにいます！おやめなさい！』

空却｢修行に口出すんじゃねぇ！｣

A『はぁ……』

空却｢……｣

Aさんに抱きつく。

A『空却、暑いです。離れてください。』

空却｢……｣

A『空却？』

空却｢……｣

？

十四｢白銀さんはなんで昨日お休みだったんスか？｣

A『熱を出しまして…夏風邪ですね。皆様にご心配とご迷惑をおかけして…』

あー。

空却さんはAさんのことが心配なのかな…

また蹴られた！

十四｢痛いッス！｣

空却｢心配なんかしてねぇからな！｣

A『はいはい。貴方はそうでしょうね。』

1番してるくせに…

A『十四くん、暑いでしょう。中にお入りなさい。』

はぁーい。

十四｢お邪魔するッス〜。｣

A『はい。どうぞ〜。』

空却｢A、十四を甘やかすな。｣

A『どこがです。十四くん、暑かったでしょう。今、冷たいお茶出しますね。』

空却｢だから！｣

わぁーい。冷たいお茶ッス〜。

空却｢それ飲み終わったら修行すっぞ。｣

なんかさっきに増して不機嫌……

獄｢嬢ちゃーん。｣

あっ。

十四｢獄さーーーん！！｣

獄さんだー！

獄｢なんで嬢ちゃん呼んでるのにてめぇが来るんだよ。坊主と修行して来い。｣

ひどい！

A『どうされましたか？』

獄｢また手伝ってくれや。｣

A『私、病み上がりでして…』

獄｢だから坊主、嬢ちゃんの後ろつけてまわってんのか。背後霊か。お盆だぞ、実家帰れ。｣

空却｢ここだわ！｣

獄｢嬢ちゃん、大変だな。坊主に好かれて。｣

A『お生憎様、そのような感情ではないと思います。ねぇ空却。』

空却｢てめぇなんか嫌いだ！ばーか！ばーか！｣

A『はいはい。』

その日1日、空却さんは不機嫌でした。

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