【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

41話 ページ42

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セミが鳴く季節になりましたね。

空却｢だぁ！こんな暑いのに境内の掃除なんかやってられっか！｣

とても五月蝿い声。

A『ちゃんとしなさい。』

空却｢干からびるわ！｣

お洗濯物を干してます。

A『麦茶飲みますか？』

干からびたら困るので

コップに氷を入れて麦茶を入れます。

A『ちゃんと座って飲みなさい。』

空却｢ん。｣

A『汗は拭かないと、いくら空却が馬鹿でも風邪引きますよ。』

空却｢ああ"ん！？｣

A『じっとしてなさい。』

汗を拭きます。

空却｢十四連れて滝行にでも行くか…｣

A『暑いからって理由でするものではないですよ。』

全く……

汗を拭いてお盆を下げます。

A『今日のお昼はそうめんですよ。境内の掃除終わらせないと伸びてしまいますよ。』

空却｢うっせー……｣

伸びてる……

A『ちゃんとしなさい。お昼抜きで良いなら良いですけど。』

空却｢はあ！？ふざけんな！｣

A『ちゃんとするのですよー。』

タスキをかけてお寺内を雑巾がけします。

A『ふぅ……空却ではないですが暑いですね…』

セミが元気に鳴いてます。

A『あら、早かったですね。』

空却｢うるせぇ……｣

汗ダラダラですね…

A『お昼出来るまでお休みなさい。』

麦茶を入れて渡します。

タオルも渡します。

A『台所は暑いですよ。』

着いて来なくても……

まあ、いつもなので気にしませんが。

A『ちゃんと汗拭きなさい。』

全くもう…

手のかかる人ですね。

A『お昼ですよう！』

声をかけるとぞろぞろと僧侶達がやって来ます。


片付けが終わり木陰で一休みです。

A『ふぅ…暑いですねぇ…』

空却｢A！｣

A『なんですかー？』

空却｢仰げ！｣

なにゆえ。

A『これくらいご自分でやって欲しいんですけどねぇ。』

満足そうに寝てる……

しかも私の膝上で。

暑いって話してたくせに！

A『手のかかる人ですねぇ、貴方は。』

風鈴が鳴る

とある夏の日でした。

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