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光AUとの生活が始まり二ヶ月後。
Aは光AUの様な優しく明るい雰囲気に染まってきた。正に紙に数滴絵の具を垂らす様に。
其れでもAが心から笑う事は無かった。気を遣わせてしまい申し訳無い、と言われている気分になる。
其れの対処法は未だに見付からない。
そんな事で右往左往している時、ある男が、黒い男がやってきた。
「久しぶりだな、A。」
其の男は周りに光AUが居るというのに、Aしか見えていない様だった。
そう、此の男の名は───
「……nightmare、さん…」
ni「随分と他人行儀だな。前の様にnightmareと呼んでくれても良いんだぞ?」
「っ……nightmare…」
其の場の誰もが強制していたのだと、強制しているのだと分かった。
敬語とさん付けを絶対に外さなかったAがそう安々と外す訳が無い。
ni「早く帰るぞ、A。」
in「ねぇ、待ってよ!Aちゃんの意思でもないのに強制するの!?」
ni「…Aの意思だが?」
そう当たり前の様に話すnightmareだったが、明らかに恐怖によってnightmareに付いて行っている。
其の証拠にAは震えている。怖い、嫌だ、と思っているに違いない。
dr「…兄弟、流石に見逃せないよ。明らかに怖がっている此の子を連れて行く何て。」
ni「そもそも、先に攫ったのはお前等だろう?俺を人攫いと同じ様に言うな。」
dr「僕等は保護っ…」
其のdreamの言葉を遮る様にnightmareが話す。nightmareは相当な自信が有る様だ。
ni「お前等はAの気持ちを優先せずに、何も聞かずに連れ去った。違うか?証拠にAは一度も心の底から笑っていないだろう。」
ぐうの音も出なかった。其の通りだったからだ。此れにはnightmareが無駄に自信が有ったのにも頷ける。
何故なら事実だからだ。光AUはAに事情を聞いていない。一度も本当の笑顔を見ていない。
其れはnightmareも同じだと思っていたのは誤算だったのだ。
ni「行くぞ。…お前は俺に付いて来てくれるよな?A。」
dr「…待っ…て、待ってAちゃん!」
「……うん。」
其の言葉を最後に、Aもnightmareも姿を消してしまった。
今回は光AUの誤算。過ぎた心配は迷惑行為だという事を忘れていた。付いて来る様に洗脳出来るのも忘れていた。
其れと、染まりやすいAに何度も色を重ねたら黒になる事も。
其の後、Aは黒く黒く染まったという。
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ひこうちきん(プロフ) - apyapiさん» 有難う御座います!そろそろ復帰出来そうなので、更新頑張りたいと思います、此れからも応援宜しくお願いします! (2023年1月20日 17時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
apyapi(プロフ) - 風邪をしっかり治して、無理せず投稿頑張ってください!応援してます〜! (2023年1月19日 18時) (レス) id: 80520e762e (このIDを非表示/違反報告)
ひこうちきん(プロフ) - ☾月と夜空✧(元EDD)さん» コメント有難う御座います!いえいえ…コメントして頂けるだけでとても嬉しいです!応援有難う御座います、これからも更新頑張ろうと思います! (2023年1月3日 13時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
☾月と夜空✧(元EDD) - 遅くなりました💦続編おめでとうございます! (2023年1月3日 5時) (レス) id: 1e11c6997e (このIDを非表示/違反報告)
ひこうちきん(プロフ) - ハクさん» コメント有難う御座います!黄泉の国、あまり伸びが良くなかったのですが、読んで下さっている方がいてとても嬉しいです…!更新、引き続き頑張りたいと思います! (2023年1月2日 12時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひこうちきん | 作成日時:2022年12月31日 16時