終わりと始まり 4 ページ4
Aside
「おい『開く』。いい加減、向こうのセカイに帰る事を望んだらどうだ？」
不意にアザミさんが言う。
「もうとっくに望んでます。……それに、私には篠里Aっていう名前があるので、いい加減名前で呼んで欲しいんですけど……。なんで『開く』なんですか？」
「お前に宿った『蛇』の名前だ。この間お前の命の代わりになる『蛇』については話しただろう、馬鹿者が」
「そんなこと言われてもやっぱり違和感ってものが……。それに、私は向こうのセカイに帰りたいのに帰れないんですけど……」
「それは、お前の深層心理が帰る事を拒んでいるからだ」
「別に拒んでるつもりは無いんですけど……。ああ、寂しすぎて死にそう……って、私もう死んでるか。でも今『蛇』が命の代わりになってるから、このセカイの中で『生きてる』って事になるの……？ああもう！訳分かんないよ……」
「騒ぐな、やかましい。お前は今確かに生きているから心配するな」
アザミさんは「それもこの間話した」と呆れたように言った。
アザミさん曰く私がこのセカイに来てから２年が経ったのだそうで、その辺りから頻繁に私の様子を見に来るようになった。
「にしても『開く』、深層心理が拒んでいるというのはかなり厄介だぞ？お前の他にももう一人、向こうのセカイに帰るのを拒んでいる『かける』と言うやつがいるんだが、そいつも自らの意思だし……」
「え、他にも私みたいに『蛇』が命の代わりになっている人っているんですか！？」
「ああ。『蛇』を持つ者はお前の他にも大勢いる。と言っても十人程度だし、このセカイに残ろうとするのはお前とその『かける』と言うやつだけだがな」
「へえ」
「どうだ、『かける』と会ってみるか？会うのならそいつのいる所まで案内するが……」
「うーん……」
会ってみたい気はするが、もしその人と仲良くなれた場合、なおさら元のセカイに帰れなくなっちゃったら嫌だしなあ……。
「……いいです、会わなくて」
「そうか。なら良いんだが……」
アザミさんはそう言うと、「なるべく早くこのセカイから出られるようにな」と行って出ていった。
この時は更にもう一年ここにいるはめになるとは思っていなかった。
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美結(プロフ) - アヤカさん» はい！ (2015年9月13日 11時) (
レス) id: 50a0a8e162 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - 美結さん» へえ、そうなんですか。まあ、ともかく、小説、これからもよろしくお願いします！ (2015年9月12日 15時) (レス) id: b35e3a5f34 (このIDを非表示/違反報告)
美結(プロフ) - アヤカさん» いえ、やってませぬ。母上がダメよとおっしゃるのでね‥‥僕は関西らへんです！ (2015年9月12日 12時) (レス) id: 50a0a8e162 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - 美結さん» 関東の某所、とでも言っておきましょう(笑)。ここじゃ怖いのでtwitterやっていらしたらそこで県だけお教えしますけど、やってますか？ (2015年9月12日 0時) (レス) id: b35e3a5f34 (このIDを非表示/違反報告)
美結(プロフ) - アヤカさん» そんなことありますよん！因みに作者さんたどこに住んでらっしゃるんですか？ (2015年9月11日 11時) (レス) id: 50a0a8e162 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヤカ | 作成日時：2015年8月19日 1時
