柱の少女は、狙われ体質。参

会心の一撃 ページ14

『宙の呼吸 伍の型 羅天鏡』




仕返しと言わんばかりに私は連撃を叩き込む。今のところ増援は望めない。攻撃の手を止めれば技を出される。

こんなところで手間取っている場合ではないのに……いち早くこの鬼を倒して無惨のところへ行かなければ……！




「今まで会った柱の中で君は1番強いね。でも僕の方が強いんだからそんなの関係ないか。血鬼術 雲母臨天!!」







まずい、鬼との距離が近すぎる。そう思った時はもう遅かった。


『ゔっ……!!』




凄い風圧で後ろの壁まで吹き飛ばされる。普通に鳩尾殴られるより威力も速さもあった。


背中の骨が何本か折れた。後頭部も強打して視界の隅が点滅する。









「勿体ないよ、A。君は鬼になるべきだよ。あの御方に願えば君なら血をたくさん分けてもらえるだろう？」


『私は……鬼になんてならない。人として鬼殺隊に貢献して死ねるなら……それは本望だよ。でも今はまだ死ねない。必ずこの手で……無惨を殺さなければならないから。』


「君は既に強いけど女の子だからさ、上弦の鬼…ましてやあの御方と闘うには、力や体力が足りないんだろう？それを悔しいと思ったことはないの？」





『悔しくはないね。私は私の持てる力の最大を尽くして戦うけど、もちろん私だけじゃ勝てない。でも仲間がいるから、仲間となら私達は上弦も無惨も倒せると信じてる。

鬼をこの世から滅して、もう誰も理不尽に大切な人を奪われることのないように……そのためにお前はここで殺さなきゃならないんだよ!!』

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