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第参章 被告人アリス＿＿しおりと弟 ページ35
それにしても…チェシャ猫がいてくれて良かった。
もし、チェシャ猫がいなかったら、僕は自分のアリバイを説明できなくて、本当に白ウサギの殺人犯にされていたかもしれないんだ。
でも、自分でも何かちゃんとした証拠を見つけなきゃ…。
よし、頑張って調べよう。
……と言っても、何から調べればいいのかよくわからない。
何となくカウンターに移動し図書室内を見回してみる。……あれ、パソコンだ。
チェシャ猫がつけたのだろうか、起動している。
モニターを見てみる。そこには、図書の貸し出し履歴などが表示されていた。
……もしかしたら、アリバイ立証に使えるかもしれない。印刷機でコピーする事にした。
図書貸出履歴、と書かれた紙には、ログインIDとか、貸出総数とかの表がまとめられている。
カウンターから出て、入り口辺りから全体を見ることにする。
近くには本がたくさん立てられていた。ここに今月の特集や新しく入荷した本が置いてある。
今月の特集は…「エドワード・ゴーリー」の絵本だ。挿絵がいっぱいある。今度読んでみよう。
でも、アリバイの立証に使えそうな物は無いな…。
…じゃあ、本棚はどうだろう…。
本棚へと移動すると、本特有の匂いが強くなってくる。好きな匂いだ。
僕は本が好きだ。挿絵があるものが好きだけれど。
…あぁ、そういえば、一松は挿絵のない本ばっかり読んでたな、つまらなくないのかな？
……………あいつ、真面目だもんなぁ…。
……ん？本の隙間に何か挟まってる…何だろう…？
これは……しおり？
しおり？には５羽の真っ黒な鳥が描かれている。…カラスかな？
その５羽の下に「様」という字が書かれている。
この字……どこかで見たような…。
…………………。
あぁ、分かった。
これは、十四松の字だ。
しおりを窓からの光に透かすようにして掲げる。
…結構な時間が経っていると思うけど、空は僕が教室で起きたときと同じ赤さだ。
十四松も、この世界に存在しているんだ。
じゃあ、やっぱり僕の兄弟もみんないるのかな。
…………………あぁ、頭が痛くなってきた。
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如月慧音花(プロフ) - ひぇ、ありがたいお言葉…！ありがとうございます、頑張ります…！ (2020年11月19日 15時) (
レス) id: e44a9745ad (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - ずっと待ってますよ！ (2020年11月12日 0時) (レス) id: 5aab78de35 (このIDを非表示/違反報告)
如月慧音花(プロフ) - 僥姫さん» 更新できてなくて本当に申し訳ないです。受験勉強がある上に今はこのお話を書くモチベーションが上がらなくて…。本当に申し訳ないとは思っているのですが、待っていただけると嬉しいです (2020年6月24日 17時) (レス) id: dbf5a4fb19 (このIDを非表示/違反報告)
僥姫 - 続きは何処に？ (2020年6月24日 12時) (レス) id: b3f17b46d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月慧音花 | 作成日時：2019年12月1日 17時
