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緑の瞳(アズールside) ページ17

そう、それは最初の納品の日の事
今日から納品は高度な運送魔法ではなくラドルさんが配達員になるとの事で僕はワクワクしながら待っていた
イレギュラーな彼、上手く行けば極上の手駒になる
受け取りを待っていると部屋のチャイムが鳴った
僕はあわよくば貸しでも作れないかと考えながらドアを開けた

「お待ちしておりましたってどわぁぁぁ!?」

開けた途端目に飛び込んできたのは今にも死にそうな顔のラドルさんの顔

「ど、どどどうしたんですか!?」

「あ、すみません……実は荷造りと予習で一時間しか寝てなくて……荷物重たいのでお気をつけて……」

「え、えぇ……って本当に重い!」

サメでも持たされているのではと思う重さに度肝が抜かれる
これをこんな状態で魔法を用いて運んでくるラドルさんの力量にも驚いた
一体どれだけ修練を積んだのだろう
が、次の瞬間

「う……もう駄目……」

「ラドルさん!?」

ラドルさんはその場で倒れてしまった
まぁ一時間睡眠なんて無茶をすれば当たり前だ

「ど、どうしましょう……いえ、しかしこれは恩を売る絶好のチャンス!配達はジェイドとフロイドに任せて僕は彼の看病を……」

が、次の瞬間

「っぶねー馬鹿寝てんじゃねぇよ……!」

「!?」

ガバッと彼が起き上がった

(ん……?)

しかしどこか違和感があった
何だ今の言い方は
随分と他人行儀な……

「……あ?こりゃあ……へぇ、ラッキー。このままこの体を俺が貰えば……!」

何かをブツブツと言うラドルさん
いや、ラドルさんなのか?
体を貰う?
どういう……

「っぐ!?クソ、無意識でも魂に関与して来るのか……やっぱまだ無理か。もう少し恩を売って……はぁ。仕方ねぇ代わりにやってやるか……っと、すみませんね寮長。どうかお気になさらずに。あー、っとこれか。サインをお願いします。」

「え、えぇ……」

突然さっきとはうって変わりキリッとした様子でサインを頼む彼に僕は混乱した
さっきまで睡魔に殺されそうな感じだったのに

「どうぞ。」

「はい確かに……ではまたお願いします。」

そう言って彼が去ったのが一週間前
そして大怪我負って帰ってきた3日後
その翌日には治すよう頼んできた
『彼』が現れたのはその日だった

【快く、表舞台から退場してもらったんです。まぁ、先輩達は違いますよね?】

おぞましい程の殺気
爛々と光る緑の瞳
それを僕は知っていた
あの日、人が変わった様になったラドルさんの瞳も緑だった
それをフロイドが指摘して僕にはある仮説が浮かんだ
ラドルさんの中にはもう一人別人がいるのではないかと

僕のものに(アズール&トレイside)→←隠し事(トレイside)



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あんかけうどん(プロフ) - Aliceさん» 嬉しすぎる言葉をありがとうございます!ランドールはいいぞ……是非映画の方もご覧になってみてください。インク→ユニバーシティ→インクの順に見るのがおすすめです! (2021年12月25日 16時) (レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - クリスマスに一気に読んでしまった、ランドールの魅力をこの小説で知れました、ありがとうございます! (2021年12月25日 14時) (レス) @page32 id: 31d32091d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんかけうどん | 作成日時:2021年12月16日 10時

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