隠し事（トレイside） ページ16
「トレイ君〜これめちゃ重なんだけど何でそんな平気な顔してんの〜？」
「ハハッ、繁忙期のケーキ屋の荷物はこんなもんじゃないからな。慣れだ慣れ。」
「でた〜慣れじゃ絶対ないやつ〜。」
俺達は荷物を運びながらそんな事を駄弁る
まぁしかし確かに重い
小箱にぎっちりと魔法で封入されているであろうそれは見た目にそぐわず鉄アレイ何個分かの重さがあった
ラドルはこんなのを運んでるのか……
「じゃ、俺はラドル君のお部屋にこれ置いてきちゃうから！」
「任せたぞ。」
ケイトにそう言って別れ、俺はアズールの部屋に来た
「確かアズールに渡すんだよな。んんっ、アズール！ラドルの代わりなんだが荷物を届けに来たぞ。」
ノックすると中から笑顔でアズールが出迎えてきた
相変わらず眩しい位の笑顔だな……
「おはようございますトレイさん。ようこそオクタヴィネルへ。荷物はこちらでお預かり致しますね。」
「頼む。サインはここへ。」
「ええ。」
流石アズール、トントン拍子に事が終わった
「にしても中身は何だ?」
「お取引で使う希少な薬の材料やラウンジで数量限定てお出しするメニューの材料なんかですね。一品一品に高度な保護魔法がサービスでついてくるので保存も効いて大変助かるんですよね。」
「へぇ……」
「ところで……」
「？」
ふとアズールがこちらを向いた
おっと、何かやな予感がするな……
「随分ラドルさんと仲良しなんですね。何かあったんですか？」
「えっ、あーいや……マロンタルトを作るのを手伝って貰ってな。他にも色々……それで今回はそれの見返りにと手伝ってるんだ。」
「ふぅむ……なるほど。あの人もこの位は対価として受け取るのか……いやそれよりも……」
何かを考え込みながらアズールはブツブツし始めた
相変わらずだなぁ……
「じゃあ俺はこの辺で。」
「待ってください。実は少々お聞きしたい事があるんです。」
「ん？」
アズールはにっこりと、不気味な程美しい笑顔で言った
「ラドルさん、何か別人の様な……そうでなくとも、瞳の色が変わる事がありせんでしたか？そう、例えば……緑色なんかに。」
「っ！」
言っていい事なのだろうか
いや、多分良くない
別人……
リドルがオーバーブロットした時率先して戦っていた彼
明らかにラドルではない口調と頬の鱗、そして瞳
彼がなんだったのかは俺もまだわからない
しかし恩人であり普段顔を出さない辺り訳ありなのだろう
そして……
(ランドール……)
その名を口にした時ラドルは隠した
なら恩に酬いる為にも隠すべきだ
俺は努めて笑った
緑の瞳（アズールside）→←ラドルじゃない（エースside）
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あんかけうどん(プロフ) - Aliceさん» 嬉しすぎる言葉をありがとうございます！ランドールはいいぞ……是非映画の方もご覧になってみてください。インク→ユニバーシティ→インクの順に見るのがおすすめです！ (2021年12月25日 16時) (
レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - クリスマスに一気に読んでしまった､ランドールの魅力をこの小説で知れました､ありがとうございます！ (2021年12月25日 14時) (レス) @page32 id: 31d32091d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんかけうどん | 作成日時：2021年12月16日 10時
