議題:恋情と獅子について。 ページ16
黒尾side
「…あの、何で一緒に帰ってくれるんですか？」
心なしかいつもより人の少ない電車に乗って10分程した時に、ふとAが呟いた。
何で、ってどーいう事よ？
「だって黒尾先輩、今までは研磨さんと一緒に登下校してたんですよね。
気にかけてくれているのはありがたいと思うんですけど、どうしてなのかなって…」
…そんなの、俺がお前の事…
…何て本人には言ってやらねーが。
返事の代わりにクシャッと髪を撫でてやる。
「大事な女子マネを1人で帰らせる訳にはいかねーだろ。家の方向が一緒ってのもあるし。
朝は研磨んちに寄んなきゃだからしょうがねーけどよ」
本当は朝も一緒に行きてーんだけどな。
頭を撫でるとAは安心したようにふわりと微笑んだ。
「良かった…合宿の時の所為で嫌われてたりしたら、とか思った訳じゃ無いんですけど」
あん時のは俺にしたら結構悪くなかったけどな。“秘密の共有”みたいでさ。
でもコイツは可愛らしく心配とかしてたのかよ。
「…ちょっと。聞いてます？」
「わりぃわりぃ、ちょっと思い出してた」
もう、忘れてくれたって良いじゃないですか！と拗ねた様子がこれまた猫っぽい。
つーかツンデレ？っぽい所もコイツの魅力だよなぁ。
「そういえば、リエーフどーなん？」
「灰羽ですか…」
本当は違う奴の話なんてあまりしたくないんだが、今の部長とマネの関係を変える気も無いんで、取り敢えずリエーフの話を振ってみた。
Aはやっくんと一緒にリエーフのレシーブを鍛えてるからな。
リエーフはスパルタ指導により、ちょっと苦手に感じてるみてーだけど、コッチはどうなんだろ？
「…灰羽、入部当初にエースになるとか言ってたじゃないですか」
「…おう」
唐突に入部当初の話になった。
「その時、“あ、コイツ絶対初心者だ”って思ったんです。んで、やっぱり初心者でレシーブ下手で。エース発言する位だから練習も人一倍…って訳でもなくて」
そして貶されるリエーフ。
「…でも」
でも？
「でも、アイツは音駒に新しい強さを加えてくれるんじゃないかなって思うんです。
安定して強い音駒に、新しい決定打…みたいな」
それ、本人に言ってやりゃ良いじゃん。
「本人に言ったら調子乗るのでダメです。…黒尾先輩も言っちゃダメですからね？」
次の駅でAは降りていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 537人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はいる - 夢小説で初めて自分の本名出た…(笑)普通に珍しい名前だったのに…(笑笑笑) (2019年2月2日 17時) (
レス) id: 1ad8a87860 (このIDを非表示/違反報告)
もかぶれんど - 銀魂LOVE♪の神紫ダヨさん» 閲覧ありがとうございます。研磨は神ですね分かります（真顔）。更新は死なない程度に頑張りますね〜 (2018年4月22日 20時) (レス) id: 6e02867360 (このIDを非表示/違反報告)
銀魂LOVE♪の神紫ダヨ - 続き見たいです更新頑張ってください応援しますヨ！アァー研磨ァ〜マジ神！ (2018年4月22日 15時) (レス) id: 85fc3d6f11 (このIDを非表示/違反報告)
もかぶれんど - カルピン☆☆さん» 本当に申し訳ないのですが、以上の理由で御理解いただけると幸いです。 (2018年3月2日 21時) (レス) id: 6e02867360 (このIDを非表示/違反報告)
もかぶれんど - カルピン☆☆さん» 理由と致しましては、出来るだけ台本で無くても伝わる様な内容にしたい、という事と、台本書きでは文字数が勿体無い、という２つがあります。 (2018年3月2日 21時) (レス) id: 6e02867360 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もかぶれんど | 作成日時：2017年10月8日 9時
