【◇】again.4 (ページ47)

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175.五分ページ47

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隣の席。彼の方を見ないでコップを両手で抱えたまま笑う。

『はっきり言うなぁ』

「そういうことだろ」

『…別に別れたいってほどでは』

「…まさかお前」

彼の眉間のしわが深くなる

「今更御幸が好きとか言い出さねぇよな？」

彼のあまりの察しの良さ、恨みたくなってきちゃった

『うん……………そうだよ』

そうつぶやくと彼は酔いが冷めたかのようにコップをガンと置いて、冷たく言った。

「俺帰るわ」

『っ………待って！！！』

腕をつかむと、面倒そうに私を見る目。

わかってる、わかってるよ

倉持くんは私のほとんど全部を見てきた人だ

『5分だけ、話、聞いて………お願い』

必死に懇願すると、彼はため息をついてどかっと腰を下ろしてつぶやいた。

店のなんとも言えない空気は変わらない。

「…さっさと話せよ」

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