【薄桜鬼】 最期の刻を貴方たちと共に・・・【余命】 Ｐａｒｔ ２

５８話 ページ23

(沖田side)

沖田「土方さんたち遅いな…」

　 あと３日しかないのに…

沖田「（人１）ちゃん…」

　 僕は（人１）ちゃんの髪をそっと撫でた

　 こんな風に君と話せないことがこれほど辛いとは思わなかった

　 いつも僕にくれる眩しいくらいの笑顔

　 可愛くて大好きな笑顔だ…

沖田「もう少しで土方さん達が風間を連れてきてくれるから」

　 だから、もう少し頑張って…

　 そうしたらまた笑いかけてよ…



　 そのときだった

　 (バン！

　 扉が大きな音と共に開けられた

土方「総司！いるか！？」

沖田「土方さん、風間は！？」

風間「久しぶりだな…」

　 よかった…

沖田「じゃあ早く（人１）ちゃんを…！」

風間「構わんが、貴様はいいのか？」

沖田「え…！？」

　 まさか風間は僕の病気に気付いてる…？

沖田「（人１）ちゃんだけを治すって約束でしょ。早く助けて」

　 （人１）ちゃんが助かるならそれでいい

　 （人１）ちゃんさえ助かれば、僕なんてどうなったっていいんだ

千鶴「いえ、沖田さんも助けます！」

沖田「千鶴ちゃん…？」

千鶴「私はさっき聞いたばかりなのでよくわかりませんが、
　 風間さんの２人でなら沖田さんも助ける事が出来るんです！」

　 風間と千鶴ちゃんの２人で…？

藤堂「ちょっと待てよ。さっきから聞いてれば総司がどうしたって…？」

原田「今の話の流れからすると、まさか…」

斎藤「総司も何かの病気ということか…？」

沖田「そうだけど、今は関係ない」

藤堂「関係なくねぇだろ！」

　 こうなるから言いたくなかった

　 （人１）ちゃんも皆に話すときこんな感じだったのかな

風間「俺は貴様がどうなろうと知ったことではないが、（人１）はどうだろうな」

沖田「…っ」

風間「生憎、俺は人間は嫌いだがお前の事は（人１）に頼まれていてな」

　 （人１）ちゃんが風間に僕のことを頼んだ…？

千鶴「沖田さん、（人１）さんの為にもお願いします」

土方「総司、（人１）が良くなったのにお前が先に逝ったりしたら意味ねぇだろうが」

沖田「土方さん、千鶴ちゃん…」

　 そうだよね…

沖田「じゃあ千鶴ちゃん、よろしくね」

風間「決まったな。では、準備を始めるぞ」

　 僕は（人１）ちゃんの隣に寝た

　 目を閉じる前に大切な子の手を握って…

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