弱みを見せないのだ ページ11
それから探しに探して公園に一人でブランコを漕いでいるおそ松を発見した。
私は声をかける前にあるものを買っていった
「…おそ松」
おそ松はつまんなそうでもなく、悔しそうでもなく
無表情で感情が読めなかった
でも、私を見た瞬間パッと笑顔になる
「A！何々ー？俺の事探してくれてたのー？」
「そうだよ」
おそ松は少し驚いた顔をしたがふーん、と言いながらブランコを再び漕ぎ出した。
「…探してた理由わかる？」
「さあ？俺とデートしに来てくれたのー？」
「…違う」
「んー？わかんねーよー」
「…何か、辛いことあった…？」
私はとりわけ説得が得意ではない、でもこれだけは言いたかった
「…はー？どったの、Aちゃん酔ってるー？」
「…おそ松がちゃん呼びなんて珍しいね」
「……そ？まぁ、帰りますかー弟達もいるし」
ブランコから飛び降りて歩き出すおそ松は、今にも泣きそうな顔だったそれを無理に笑わせている…仮面を被っていた
「…私は兄弟じゃないよ、だから見栄を張らなくても大丈夫」
「…んー？なに言ってんの、それよりさー」
私は声をかぶせて話す
「アイス…食べない？」
その瞬間おそ松の肩が動いて嗚咽が聞こえる…泣いている、おそ松が
彼の少ない自意識が、あの時働いたのだろう
それが、彼を泣かせた原因だろう
泣いた時に出る特有の声はおそ松にはなかった、
むしろ涙と鼻水を啜る音、
肩がふるふると動いているだけだった
それが、おそ松の最大限の悲しみの感情だった
私はその後おそ松のその後ろ姿を眺めていた
何だか顔を見てはいけないような気がしたから
「…何か、悪いな、その、ズピッ、こんな顔見せちゃって」
ベンチに座り私はおそ松にアイスを渡す
サンキュっと小さい声を出しおそ松はアイスを舐め始める
「いや…おそ松も泣くんだなって思っただけだし大丈夫…」
「そっか…いや、俺も泣きたくなることはあるんだけどね」
しばらく何にも話さなかった
おそ松も何で知ってるの？とか言わなかったし、私も特別何か言うとかはなかった。
でも、そろそろ帰ろっかと言ったおそ松に一言だけ言った
「…一時の感情で何かを決めることは夢を捨てることだよ」
おそ松は、
「そっか」
ただそれだけ言った。
続く
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grape0914(プロフ) - いかのげそこさん» そそそそうですね！初めてのコメントありがとうございます！夢主にはドSになっていただこうかと！( ^ω^ ) (2016年6月28日 19時) (
レス) id: f1cc3d1c01 (このIDを非表示/違反報告)
いかのげそこ(プロフ) - おおおおおお夢主ちゃんﾄﾞS!!!!!お前は間違っていないぞおおお夢主!!!!! えっ てかこの作品grape0914様の小説だったんですか？！(((;^ω^=;^ω^))ﾝﾝﾝ?! (2016年6月28日 17時) (レス) id: 1295a08042 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：grape0914 | 作成日時：2016年6月18日 22時
