中原.雨by夜桜夢 ページ21
「ただいまー………」
やっと家に帰れた。
朝は晴れていたのに、ひどい雨が降った。
しかも傘は持っていなくて。
おかげで全身びしょ濡れだ。
「やだなぁ……べとべとする……」
はやくタオルで髪拭こ、と思いながらリビングに向かうと、ソファの上でのんびりと中也がくつろいでいた。
「おぅ、おかえり……って、手前!?」
「ん?」
顔を上げた中也が、みるみる顔を真っ赤にしていった。
…………何。
「中也、どうしたの?」
「ッ___!!」
中也は慌てて立ち上がっていなくなったかと思えば、私に乱雑にタオルを投げつけた。
「ぶふっ!!な、何すんの!?」
ちっとも可愛くない声を上げてしまう。
対する中也はこちらを見てもくれない。
変わらず顔を赤くしたまま、そらしている。
「ねぇ、中也、無視しないでよ!
何なの?」
「………ッ、あー、この莫迦!!」
ぐいぐいと中也の腕を引っ張ると、中也はぶっきらぼうに声を出した。
「透けてンだよ、莫迦………!」
「へ?」
改めて自分の姿を見ると、見事に下着が透けてしまっていた。
「えっ、あ、は!?」
急に羞恥が襲ってきて、顔が真っ赤にそまる。
どうしよ、私、見られてたの!?
「………ッ、中也の莫迦!!早く云ってよ!!」
「云ったじゃねェか!!
つかその顔止めろ!!」
「え?」
その顔と云われても。
中也はわざとらしくため息をつくと、私の腕をぐいっと引いた。
ぼふ、と背中にソファの柔らかい感触があたり、同時に中也が馬乗りになっていた。
「その格好で、しかも顔赤くしやがって……
煽ってンのか?」
「へ?え、いや、ちょっ」
待って。
それを云わせんとばかりに、中也の唇が私の唇を塞いだ。
強引に舌が入り込み、口内をかき乱す。
「んん……ぁ………んっ、ちゅ、やぁ……!」
「っは、………情けねェ顔」
「誰の所為だと………ひゃっ」
中也の手が服の中に滑り込む。
ぴくん、と震える腰に手をまわすと、中也は低い声で囁いた。
「手前もこの方が善いンだろ?」
___羞恥なんか忘れる程、乱してやるよ
………雨の日が嫌いになった。
中原.衣替え※一人静様リクエストby夜桜夢→←太宰.雷by恋羽
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恋羽(プロフ) - イチゴフラペチーノさん» ありがとうございます!返信遅くなりましたすみません! (2018年1月4日 20時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴフラペチーノ(プロフ) - 恋羽さん» 敦くん可愛いです! (2017年11月26日 10時) (レス) id: e3c16ab556 (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - チビ猫さん» ありがとうございます…!凄く嬉しいです(´;ω;`)ブワッ (2017年9月10日 15時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
チビ猫 - 完結おめでとうございます!!始終悶えていました!!作者様これからも頑張ってください!! (2017年9月10日 8時) (レス) id: cb3c918c22 (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - 月輝さん» ありがとうございます……(> <) (2017年8月26日 18時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜夢&恋羽 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年5月21日 6時