【新旧双黒】誘惑だらけな同棲生活をどうぞ【短編集】

中原.衣替え※一人静様リクエストby夜桜夢 ページ22

「あ"ーづーい"ー」



暑い。兎に角暑い。

今年は猛暑だとか何とか云ってるけど毎年暑いでしょこれ。




「暑いね、中也ー」


「待てそれ以上暑いとか云うな余計暑くなる」


「じゃあさ……」




私はくるっと首を右に向けた。





「いい加減離れて！？」




暑いって云うなら、後ろから抱き着いてくるの止めてほしい。

先刻からずっとこのままなのだ。


ほんとに暑いから止めて。




「ん？別に善いだろ？」


「いや善くない全然善くないから」


「手前がそんな格好してるから悪いンだろ」


「え？」




そんな変な格好はしていない……筈だ。


暑いからノースリーブのワンピースを着ている。
首周りが広く開いていて風通しが善いからこの時期になると毎年着るのだ。

それだけ。




「衣替えしたの。クールビズだよ？
別に普通＿＿」




そこから先は云えなかった。



中也が

ペロッと私の首筋を舐めたのだ。





「ひゃっ！？な、何して」


「……こんなに首元出して……誘ってるようにしか見えねェけどなァ？」


「はぁ！？べ、別にそんな……んっ」




身体を後ろに向かされ、唇が塞がれた。

容赦なく舌が入り込みかき乱される。




「んっ………むぅ……ぁ」


「……っは……」




いやらしい水温が部屋に響く。
やっと唇が離されると、中也はニヤッと笑った。




「顔、真っ赤だぜ？」


「う、五月蝿い！！」




ぺろりと唇を舐める中也が色っぽくて悔しい。

実際、顔に火がついたみたいに熱い。




「……暑いから、赤くなってる、だけだし」




苦し紛れの云い訳。
中也は一瞬目を丸くすると、プッと吹き出した。
　
………悔しい。




「そ、それに暑いから止めてよ！」


「へえ？厭だったのか？」


「べ、別に……それは……、その」




思わず口ごもると、またクスクス笑い出す中也。


………全部、暑いのが悪いんだもんね。




·.*·°·.*·°


リクエストありがとうございました！

太宰.お仕置※月輝様リクエストby恋羽→←中原.雨by夜桜夢

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す