太宰.雷by恋羽 ページ20
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__ゴロゴロ…
此の音が鳴る度に私の体はビクンと反応してしまう
太「Aちゃん、雷怖いんでしょ?」
お風呂から上がってきた太宰はリビングで一人テレビを見て気を紛らしていた私に声を掛けてきた。
貴「別に怖くないから…!」
ニヤニヤしながら余裕の笑みで見つめてくる太宰が少しだけ癪に障り強気で云い返す
太「へぇ、そう。じゃあ一人でも大丈夫、なんだよね?」
ニコッと笑うと意地悪そうに私からの返事を待つ太宰
むかつく……またもや太宰に云い返そうと口を開きかけた瞬間_
__バチッ
貴「えっ……」
そんな音が聞こえ明るかった部屋が一気に暗闇へと変わってしまう
停電……
太「大丈夫かい?Aちゃん。ちょっと私は懐中電灯を持ってくるよ」
真っ暗過ぎて何も見えないが太宰の声が近くから聞こえ咄嗟に裾を掴んでいた
太「Aちゃん……?」
貴「行かないで…怖い……」
自分でも驚いた、まさかこんな恥ずかしいことを太宰相手に云うなんて
でも怖さには変えられなかったし此の状況を一人で乗り切れという方が無理な話だ
太「え、ちょっと何でそんな可愛い事云うの…抑えが効かなくなるんだけど」
危ないスイッチを押してしまった様だが今は怖くて其れどころではない。
貴「……でもだって怖い…んだから仕方ないじゃん、一人にしないでよ」
__ゴロゴロッ…
貴「ひっ………」
今までよりも大きな音がして思わず太宰に抱きついてしまう
太「…Aちゃんが誘ったのが悪い」
意味が判らない事をボソッと呟くと太宰は私を近くのソファに押し倒した
暗い所為で太宰の表情は見えず自分の体制も善く判らない
貴「ちょっ……太宰?!」
何とかしないと、そう思った時パチンっと音がして部屋中の電気が戻った
太「Aちゃん。其の顔煽ってるの?煽ってるんだよね?涙目に上目遣いって」
明かりがついた時に改めて自分の状況の危なさを理解したがもう遅い
貴「はっ…?何云って……んッ」
太宰は色っぽく私を見つめると唇を奪う
然して首筋に唇を這わせた
太「ふふ、可愛い」
__覚悟しててね、Aちゃんが悪いんだから
其の頃の私は雷の音なんて聞こえていなくて
太宰の低い大人な声だけが耳の中にずっと響いていた
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恋羽(プロフ) - イチゴフラペチーノさん» ありがとうございます!返信遅くなりましたすみません! (2018年1月4日 20時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴフラペチーノ(プロフ) - 恋羽さん» 敦くん可愛いです! (2017年11月26日 10時) (レス) id: e3c16ab556 (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - チビ猫さん» ありがとうございます…!凄く嬉しいです(´;ω;`)ブワッ (2017年9月10日 15時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
チビ猫 - 完結おめでとうございます!!始終悶えていました!!作者様これからも頑張ってください!! (2017年9月10日 8時) (レス) id: cb3c918c22 (このIDを非表示/違反報告)
恋羽(プロフ) - 月輝さん» ありがとうございます……(> <) (2017年8月26日 18時) (レス) id: 7951348906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜夢&恋羽 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年5月21日 6時