魔女の正体のヒント2*3 ページ11
*
静かな風がガーデンテラスを駆け抜ける。
いつもは紅茶部が使っているテーブルは、昼休みは誰一人使っていなかった。
「その、忍に聞き出したっていう情報って、」
あの後、しののんが良ければ紅茶を淹れると言ってくれ、真緒と一緒にガーデンテラスで待っている。
紅茶部が淹れた紅茶なんて、美味しいに決まっている。
「仙石に聞いた事なんですけど、学院の魔女と関わりが深かったであろう人物を教えて貰って。」
"このメモに書いてある通りです、"
そう言って真緒が差し出した紙には普通科の生徒や音楽科の生徒等がズラリと並んでいる。
「思ったより魔女って知り合いいるんだね、」
「そうですよね、」
肝心なアイドル科の生徒を探してみるが、全く見当たらない。
…なんでだ?
…じゃあなんでアイドル科であるレオや創とかが魔女について知っている?
何故言いたくないと口を噤む?
「なんで、なんで皆魔女について話したがらないんだろう。」
「…分かりませんけど。過去に何かあったとか。」
過去、私がそう一つ口からこぼすと真緒ははい、と頷いた。
「朔間先輩とかはどうでしょう。」
零?
「朔間先輩に事情徴収してみませんか?」
零…か。
零とは前まで一緒に歌を歌ったりお菓子を食べたりする仲だった。
だが、最近は忙しくて零の所に行けていない。
…零と久しぶりに話をするいい機会だ。
零ならば学院の事ならなんでも知っているし、魔女に関わっていた人物についてならよく知っていることだろう。
「ありがとう、真緒!じゃあね!また放課後に!」
「はい!A先輩!」
私が席を立ちながらそう言うと、真緒も笑ってそう言った。
……………………………………………
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衣更くんは去って行くAの姿が見えなくなるまで手を振ると、此方に体を向ける。
「作戦、いい感じにいってます。でも、これで良いんですか?」
衣更くんはそう言うと中から出てきた創に対してありがとな、と笑う。
彼はよくできた好青年だ。
此方からの命令も全て素直に従うし、書類だって綺麗に締め切りの3日前には出す。
今回の重要な任務も彼が主役である。
「これで良いんだよ、彼女はまだ知らなくていい事実なんだ。」
すまないな、A
君にはまだ魔女の話なんて早いんだ。
「…ごめん、A先輩」
衣更くんがそう小さく言った言葉を僕は聞き逃さなかった。
…
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moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月2日 10時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
Nanami(プロフ) - とても面白かったです!更新待ってます。 (2017年12月1日 21時) (レス) id: 78d4acc492 (このIDを非表示/違反報告)
鶴夜(プロフ) - こんな作品かけるなんてうらやま…もってもいい作品です!更新頑張ってください!応援しています!あ、Twitterフォロー失礼します! (2017年10月18日 21時) (レス) id: 4779c44224 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんずあめ(プロフ) - 紅 梅さん» コメントありがとうございます!試聴最高でしたよね!!私は個人的にナイトキラーズの歌がドストライク過ぎて…聞いた瞬間心の中でずっと叫んでました(笑)Knightsの歌い出し、とてもカッコよかったですよね〜!同感です**お話出来てとても嬉しいです!!** (2017年7月21日 20時) (レス) id: 5610f7d23b (このIDを非表示/違反報告)
ぽんずあめ(プロフ) - 悪魔さん» わ〜!2winkPさん!!私は2winkに一目惚れしてあんスタ始めたので…同じような方がいてとても嬉しいです**夢ノ咲箱推しでもありますけどやっぱり2winkですよね(笑)コメントありがとうございました!お話出来てとても楽しかったです!! (2017年7月21日 20時) (レス) id: 5610f7d23b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽんずあめ | 作成日時:2017年2月19日 22時