日常、ペテン師の悪戯。 ページ15
越「は? え? ちょっと待って、これ、俺はどこからツッコめばいいんスか?」
貴「多分埒が明かないと思うけどお好きなところからどうぞ」
越「とりあえずオールスルーの方向で」
諦めたリョーマは即答しました。
まあそうだよな、甲冑の中ってあんた、どこのホラーかあるいはコメディか、だよ。
なんて呆れてると、甲冑ががしゃがしゃと動き始めた。甲冑の手が兜に伸びて、かしゃんと蓋っぽいのを上げると、あらこんにちは。
仁「よくわかったのう」
貴「カンだよカン。大方あのダミーを見て、そのそばなら注意を向けられにくいとでも踏んだんでしょ」
仁「そこまで読まれとったんか、敵わんのう」
よっこいしょ、と、兜を取って、鎧を手際よく脱いでいく。お前手慣れとんなー。
貴「って、うわ、重っ!」
越「これ全部着けてたんスか…」
というか、これを手早く着脱できるってあんた何者。
仁「詐欺師のイリュージョンじゃ」
得意そうに言いつつ、甲冑を元あったであろう場所に手際よく組み立てていく。
…器用やなー。
貴「…あれ? これってパーツ変じゃない?」
上鎧のパーツなはずなのに兜について…あれ?
越「仁王センパイ…絶対ワザとっスね?」
仁「さてのう……ピヨっ」
悪戯っ子め。
これどーすんの。鎧と兜の位置がちぐはぐだ。…でもなんか、間抜けさが増して可愛い気が…。
貴「使用人の方々にはご迷惑おかけしそうだけど、跡部が見つけたら面白いかも」
越「A先輩まで……。まあ、確かに、あの猿山の大将さんが狼狽えるの見るのも面白いかも」
いい性格してるわこの子は…。
仁「A。これ」
貴「ん? あ、そうだった」
腕時計、かちんと。
仁王雅治、確保。
仁「俺はどうすればいいんじゃ?」
越「…A先輩のお供?」
貴「うん。8人までお供につけていいからね」
本当は3人だったんだけど、すっごく食い下がったら8人になったの。
仁「じゃが、赤也たちは…?」
貴「前に捕まえたあいつらは…諸事情がね」
彼らを襲った悲劇を簡単に説明すると、
仁「………それは、災難じゃのう…」
苦笑いしながら、私は改めて、腕時計の逃亡者リストを眺めた。
貴「氷帝がいないな……」
越「A先輩、目が怖いっスよ」
シツレイな。
でもなんか、揃ってほしいよな…。
貴「ということで、狙いは氷帝だ!」
越「いや、どういうことっスか」
仁「Aはいつもこうじゃ……プピーナ」
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椿(プロフ) - NANOMANOさん» ありがとうございます!!! 私も、ツンデレコンビのデレは大好きです。財前君もっとデレろ…! (2014年11月6日 21時) (レス) id: f85a5f48fd (このIDを非表示/違反報告)
NANOMANO(プロフ) - 財前が可愛いです。ものっそい可愛いです。デレをありがとうございます。いつでも応援します!ファイト! (2014年11月6日 3時) (レス) id: f5d752c2cb (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - キー子さん» ありがとうございました!! 続きは…うん、これ以上のカメですが、お付き合い頂ければ幸いです。 (2014年11月1日 22時) (レス) id: f85a5f48fd (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 七夕♪さん» 光栄です! こんなカメ足にお付き合い頂き、ありがとうございました! (2014年11月1日 22時) (レス) id: f85a5f48fd (このIDを非表示/違反報告)
キー子(プロフ) - お疲れ様です!日常にスポットを当てていて親近感がわくお話でした(^ν^)続編があるのならば是非また応援します!絶対!! (2014年11月1日 22時) (レス) id: 9a1f8b418f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2014年6月8日 19時