彼女の化けの皮は剥がせない (ページ21)

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下向く少年ページ21

彼女は人ごみの中に紛れて歩いていた

A: …どれもまずそう

ぼそっと残念そうにつぶやいた

夕方だからか制服の学生が多い

きっと下校時間だろう

若者が沢山

すると1人足元を見てとぼとぼ歩く少年を彼女は見つけた

自然と彼女の歩いている方向はその少年へ

A: すみません道を尋ねてもいいですか？

少年 : かまいませんよ

爽やかそうな少年だ

少し外人っぽい気がする

A : ここに行きたいんですが～……

道が複雑なようで道案内してもらうことになった

まあ、彼女は当然適当に言っただけで行きたいというわけではない

A: 道、詳しいんですか？

少年 : いえ、僕が向かうとこに近いので

A: 丁度だったんですね～

少年: はい、少しよりたいところがあるので寄ってもいいですか？

A : いいですよ

少年: では右に曲がりましょう

歩いているうちに知らない景色になり
人気がほとんどなくなってきた

これは彼女にとって襲えるチャンス

少年: どうかしました？

彼女は少年をまじまじ見すぎたみたいだった

A : あ、いえ、なにも

なんか誰かに似ている…彼女はそう思った