触るな、近づくな、関わるな。【黒子バスケ】

仮面１６枚目 ページ17

走って走って走って…息が切れても足がもつれそうになっても壁に当たるまで。


誰かに止めてもらうまで。


とにかく走った。


伊月｢A！？


な、何でここに…？｣



『え？


ここって』


伊月｢２年廊下だけどどうしたの？｣


？｢ん？


伊月ーそいつ知り合い？｣


伊月｢え？あ、あぁ。


ほら、前に言ったじゃん


一緒に住んでる女の子がいるって。｣


？｢あー、言ってたな。


えーっと、俺は日向順平｣



いつの間にか１年の所から２年のとこまで来てたようだ。



あんなに走ったのに息切れしてないって体力バカかよ。


なんて、思えるくらい少しずつ、少しずつ冷静さが戻ってきた


今思うとなんか、悲劇のヒロインみたい。


教室戻るのきついな


伊月｢A？


すごい勢いで走ってきたけど大丈夫？


何があった？｣


『い、いえ。


何も


それじゃあ私戻ります


それでは。』


パシッ


伊月｢待てよ。｣



『…え？』


伊月｢俺さっき見てたんだ｣



何を言ってるの？



伊月｢Aが黒子と火神と言い争ってるの。｣



"どういうこと"と聞こうと思ったけど声が出ない



伊月｢もし。辛いことがあったら俺に言って？｣


ああ。


さっきも同じこと言われたな


そう思ったのを最後に私の意識は途切れた


多分体が限界を越してたんだろう。

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