俺でも日々樹渉になるのは諦める

人生は死ぬまでの暇潰しで,俺には暇しかなかった ページ48

｢全部、あやふやにしたかった…と。｣


ドリームトラベルが間近に迫り忙しくなった今日この頃の出来事を日記に書き記していた。

ボロボロと勝手に流れてくる言葉に、俺自身が気付かない感情がのせられていた気がしている。夢みたいに意図せず出たものだから、枕に頭をつけさえすれば直ぐに忘れるのかと思って恐ろしくなっていた。



｢……『もっともっとと求めて、挙げ句にはポイ捨てする大人にならないことを祈りましょう』｣


そんな台詞を唸って見れば、…なんだか"嫌い"と"苦手"は同じではないのだろう。
渉は全人類を愛してるから…なんというか、苦手でも愛しなくちゃいけないのかって感じもあるけども。

渉は人間に愛を向けることが出来ても、俺自身はイマイチ良く分からない。
仮面越しでの会話だもん、分かりっこない。



…余興程度の滑稽な情。引き裂かれた愛。踏み躙られた夢。奪われた希望。
そうなる崩れやすいものを意味もなく抱えてる人間風情の方が俺より気持ち悪いんだ、だから。
｢お前には良さが分からないのか！｣なんて怒られたよなぁ、昔は。五月蝿いな、お前が他人に向けるソレこそ汚い。


別に誰がどう感じようと、皆違うもんなんだからいいけど。

だからこそ、押し付けはしないけど…｢貴方にも分かる筈だ、貴方だってこうなのだから｣だとか言われたくはない。
"貴方だって"って何だろうね、共通点？｢二足歩行であり、進化というより退化を進める生き物の種｣であること？



…友也くんみたいな。
彼奴みたいな、何気無いもんで良いんだ。
まぁ駄目だったけどね。

｢来い｣とも｢去れ｣とも言わないけど、自然とついてきてもらえる方法。…それだけじゃ、｢取り敢えずついてこう｣だけ思わせちゃって、目的なんて見出ださせなくなるからアウト。

｢僕は理解できます｣？
…[ずっと気持ち悪がってたのに]

｢馬鹿な事考えず、楽しむ事だけ考えろ｣？
[そんなの俺じゃないんだ]

うーうー唸り、頭の中で想像する。
何が正しい、待て待て。起承転結の転機がなけりゃつまらないじゃないか。
起きて演じて学校行って手品披露して帰って寝るだけの生活？面白くない！

また悶々と悩み、ベッドに寝転んで思い出した

『｢努力はいつか報われる｣なんて信じるなよ。｢いつか｣は、｢あと一日生きてれば届いたのに｣なんてものかもしれない。
正しいのは、｢続けてる努力はいつか報われなくなる｣なんてやつだ。』


そうだな馬鹿らしいと納得して、思考を放棄した

生きたくないんじゃなくて,死ぬのが面倒なだけ→←笑いは相手がいて初めて生まれる｡相手を信用しないと笑えない

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