74話 ページ29
最初の方を見逃してしまったが、ナルトのボロボロの姿から考えるとネジの方が有利にみえる。
そして、何よりも目を引いたのは
＿＿ネジの額に刻まれた呪印だった。
ネジはナルトに向かって語る。
呪印の事、日向一族の事についてを。
＿＿この呪印は“籠の中の鳥”を意味する。
なぜ、そう言われているのか…それは宗家が結ぶ秘印が分家の脳神経を簡単に破壊できるつまり、殺す事もできるという事だ。
分家に与える“死”という恐怖。
だが、呪印には、違う力がもう一つあった。
この呪印は死んだ時のみ消える。
＿＿白眼の能力を封印して。
ネジ「…お前は俺に負ける、運命だ…」
＿＿絶対にな。
ネジは、笑うと額宛をつけナルトに向かって行った。
その目は、白眼になっておりナルトを掌で突く。
ナルトは吹っ飛び、勝利を確信したネジはナルトに背を向ける。
ナルト「…に…逃げんじゃ…ねー…。」
フラフラと立ち上がるナルトを、ネジは睨み付けた。
ナルト「俺は逃げねぇ…まっ…すぐ自分の言葉は曲げねぇ…。」
ネジ「フッ…聞いたような台詞だな。」
ナルト「お前みたいに運命がなんだ…そんな…逃げ腰ヤローにゃぜってー負けねぇ…！」
ネジの目に力が入り、筋が浮き出る。
ネジ「一生、拭い落とせぬ印を背負う運命がどんなものか…お前などに分かるものか！」
拭い落とせぬ運命…ネジや下忍達は知らないが、ナルトにもある。
ナルトに封印された九尾。それだけで一体、何人の人間に嫌われてきただろう。
ナルトは顔をあげる。
ナルト「ああ…分かるってばよ…んで…それが何？」
そう言うとナルトはニヤリと笑う。
ネジ「…お前の64の点穴はもう閉じている。当分、チャクラの使えないお前がどう戦うつもりだ…。結局の所お前もヒナタ様と同じ運命だ！」
ナルト「うるせぇ！白眼で何でも人のこと決めつけて分かったようなこと言いやがって！」
ネジ「ならお前の言っている事が正しいかどうか見せてもらおう。」
ナルト「ああ！ぜってーお前を倒してそれを証明してやる！」
ナルトは目を瞑ると印を組んだ。
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作者名：エビ猫 | 作成日時：2018年7月9日 19時
