チーム分けするよぉ ページ25
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サクラから逃げてきて、AとKnightsの面々が現在居るのは、泉の部屋。
桜河サクラとの一件も終え(たことにして)、Aたちは本格的に【GIC】へのレッスンや練習を開始した。
『…よろしくお願いします』
Aがベッドから立って深々とお辞儀をする。そんなAの頭を泉が撫でる。
「ったく、いつも通りにしてれば良いの」
外方を向きながらそんなことを言う泉を見て、凛月がにんまりと笑っている。
「セッちゃんってば素直じゃないなぁ」
「うるさいよぉ?くまくん??今からAのレッスン始めるんだから、静かにしてよねぇ」
「はいはい」
面白がっている笑顔を浮かべながら、凛月は返事をする。
「それじゃあ、チーム分けするよぉ」
チーム分け?KnightsとAというチーム分けはもう済んでいるし、Aは1人で【GIC】に出るのにチーム分けとはどう言うことだろう。
「れおくんはAが【GIC】で歌う曲の作曲。くまくんはその曲に合うように作詞。だから、れおくんとくまくんで音楽班。
なるくんはAが【GIC】本番の時にする化粧とか必要なコスメを見つける。かさくんはAが着れる服、なるべくミュージック班の作った曲と合うような服を探す。だから、なるくんとかさくんで装飾班。
_____そして、俺はAのプロデューサーな訳だから、アイドルとしてアイドルをプロデュースしなきゃねぇ」
「了解」・「OK」などと各自が了承の返事をした。
…
『…じゅうきゅっ……はぁはぁ………にっじゅ…う……はぁはぁ』
数を数えながらのトレーニングのため、Aは声と息が苦しそうだ。
「まずは腹筋からねぇ」
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「はい次、背筋」
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「それからボイトレ行くよぉ」
次々にAに押し寄せてくる試練の数々。それでも、Aはそれらをこなさなければいけない。
「はいOK」
タイマーとバインダーに挟まれた書類を見ながら、泉はAのプロデュースを続けていく。
『これで…終わり……』
下を向きながらAが疲れた目をして呟く。
「んな訳ないでしょぉ。今からは夢ノ咲学院が無償で貸し出ししてる曲でダンスの練習だからねぇ♪」
Aにとっては地獄のようなレッスンだが、泉にとっては楽しいのだろうか。目がキラキラと輝いている。
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作者名:梓詩織 | 作成日時:2022年10月12日 21時