第４２話 ページ44
ある日の夕方の事だ。
彼女、夜風Aはとある墓地にいた。美しい花達を抱えて、墓の間を歩いていた。
その顔は、どこか虚ろだった。
そして、ある墓の前で立ち止まった。その墓には『館山江刺』と彫られていた。
彼女は、その名前を見て、呟いた。
「……雄平。」
夜風は、墓に水をかけ、花を生けると、虚ろな目で墓に――館山江刺なる人物だったものに笑いかけた。……そして、そこから立ち去った。
墓地からでると、ただただふらふらと歩き回った。
河原の道を歩いて、歩いて、歩いて、もう犬の散歩をする人も見えなくなってきた頃だった。
――彼女は、その場に崩れた。
ぼたぼたと地面に大きなシミができていった。
「雄平……。」
かすれた声で、呟いた。
始まりは二人の大きな嘘だったのだ。
今となっては、その大きな嘘は強い鎖となり、夜風を縛り付けていた。
大きな嘘――大きな愛。
「私、頑張るよ。忍足謙也に、負けない。」
続く (更新停止中)
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真琴 - 紗絢さん» 読んでくださりありがとうございます！！更新頑張ります！(v^∀°) (2015年4月8日 21時) (
レス) id: 86ff961fd7 (このIDを非表示/違反報告)
紗絢 - めちゃ×2面白いですね！続きが気になります！更新頑張ってください( ^ω^ ) (2015年4月7日 19時) (レス) id: a438011908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真琴 x他1人 | 作成日時：2015年4月4日 21時
