第３４話 ページ36
「なんで、そう思うんですか？」
「なんでって……別にそんな気がしたからや」
そう言うと、但馬は、クスッと笑ったのだ。
少しだけ、口角を上げて。
「当りですよ、忍足さん。」
そこで、新たな疑問が忍足の頭に浮かぶ。
＿昔の親友を見に来ただけなんです
＿アンタをみたら、罪悪感に襲われて
＿いなくなっちゃいました。突然、いなくなっちゃいました。
「なぁ、なんでAに会ってやらないんや？」
なぜ、見るだけにしているんだろうか。
何回も何回も、このグラウンドを見つめて。
「……アンタに、会ってしまったから。」
「俺に？」
こくり、とうなずく但馬。
すると、但馬は自分のポケットに、手を突っ込んだ。
「来週、あいつの誕生日なんです。これ、あいつに渡して下さい。」
但馬は続けて言った。
「それじゃ、俺は帰るんで。」
「おい、ちょ、待てや！自分で渡せ！」
松葉杖を付きながら、帰ろうとする但馬の肩を掴もうとする。
「触んないで下さい！！」
忍足の手が、寸前でとまる。
振り返った但馬の顔は、
涼しいのを通り越して、顔色が悪くなっていた。
「お、おい、だいじょぶか？」
「気にしないで下さい。アンタには、関係ないんで。」
そして、最後に言った。
「Aに聞けば、色々わかるんで。とにかく、ちゃんとそれ渡して下さいよ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真琴 - 紗絢さん» 読んでくださりありがとうございます！！更新頑張ります！(v^∀°) (2015年4月8日 21時) (
レス) id: 86ff961fd7 (このIDを非表示/違反報告)
紗絢 - めちゃ×2面白いですね！続きが気になります！更新頑張ってください( ^ω^ ) (2015年4月7日 19時) (レス) id: a438011908 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真琴 x他1人 | 作成日時：2015年4月4日 21時
