第２８話 ページ30
しかし、相手はまつば杖をついている。ひどく、足が遅かった。
そのため、忍足はすぐそいつに追いついた。
追いついて、そいつの肩を掴む。
「お前、何もんや？えらい怪しそうなそぶりして。」
そいつは、ゆっくりと、忍足の方を向いた。
それなりに距離があったから、さっきは、見えなかったが、その顔は、まるで財前のような冷たさを放っていた。
身長もそれなりにある。
――中３やろか？
すると、そいつは悲しそうに笑った。
「やっぱり、足が悪いと、思うように走れませんね。」
そこで、忍足は足が悪い人に、無理して早歩きさせた、事の大きさに気が付いた。
「す、すまんな。だいじょぶか？足。」
「いえ、俺が勝手に、やったことやし。だいじょぶですよ。もうすぐで、治るんです。」
――いやいや、もうすぐで治りそうなところを、俺が先延ばしにしたら、ダメやん。
実際問題、もし早歩きした時に、転んだりしたら、かなり危ない。
「ところでお前――」
「あぁ、俺ですか？別に怪しいものじゃないですよ。ただ、昔の親友を見に来ただけなんです。でも、アンタと目があったら、なんか罪悪感に襲われて。」
アンタが悪いんじゃないんですよ、とそいつは付け足しながら、苦笑した。
――こいつ、案外いい奴かもしれんなァ
「お前、名前なんていうん？」
「俺の名前ですか？もしかしたら、知っているかもしれませんが……」
「但馬雄平。たじまゆうへい、って言います。」
そして、但馬は言った。
「よろしくお願いします。忍足謙也さん――……」
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真琴 - 紗絢さん» 読んでくださりありがとうございます！！更新頑張ります！(v^∀°) (2015年4月8日 21時) (
レス) id: 86ff961fd7 (このIDを非表示/違反報告)
紗絢 - めちゃ×2面白いですね！続きが気になります！更新頑張ってください( ^ω^ ) (2015年4月7日 19時) (レス) id: a438011908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真琴 x他1人 | 作成日時：2015年4月4日 21時
