貴様らとっくに両想いだからな！？[２]【天祥院英智】 (ページ26)

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－No Side－

一方、生徒会室。

「こんな風に英智くんとお話するのって久しぶりだよねっ。

あぁっ、もしかしたら次に会うとき英智くんはこの世にいないかも……！？

ってことは、これが英智くんとの最後のっ……」

「日和くん。そういう分かりやすい嫌味は別の機会にしてくれないかな？
せっかくの淹れた紅茶が不味くなってしまうよ」

紅茶の入ったカップを片手に、皮肉じみたマシンガントークを制止する声。

するとそんな英智を一瞥し、「あはは♪」と面白おかしそうに笑う日和。

一見、2人の美青年らが優雅にお茶会を開いているように見えるが、
なかなか一般人が聞くとドン引きするような会話が繰り広げられている。

「……というか、早くレッスン室に向かわなくていいのかい？
Trickstarの子たち、既に日和くん待ちかもしれないよ」

「えーっ、ぼくは英智くんともっとお話したいのに！」

「この期に及んでそれを言うの？」

「矛盾してるなあ……」と呆れるような表情をする英智。
だが、声色からして怒気を含んではいない。

微かな音を立てつつティーカップをソーサーに置くと、日和は改めて口を開いた。

「実は、ライブの話を受けたのはもう1つ目的があったんだよね」

「……へえ」

先程とは打って変わって真剣な顔つきをする日和に、英智は若干の興味を示す。
自分に全くの関係がない話では無いのだろう、と英智は思った。

「ここのプロデュース科に、神楽Aちゃんって子がいるよね？」

「…………そういえば、あの子は確か玲明学園出身だったね」

「あれっ、英智くんそのこと知ってたの？
Aちゃんなら卒業まで隠し通すと思ってたのに」

意外、とでも言うように目を丸くさせた日和。

「流石に1回ぐらい書類に目を通してはいるからね。
でも、知っているのは僕と敬人……彼女の幼馴染くらいだと思うよ」

「ふぅん。
そう、それでね……」

「今日、その子は学院に来てる？

来てるならぼくに会わせてほしいんだねっ！」

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