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『は、い』
震えた声で私は返事をする。あぁ声があまりいいのに出なかった。なんて後悔しながらレオくんの瞳を見つめ返す。
「おれのこと怖い?」
『……ぇ』
不安そうに揺れたグリーンアップルの瞳に私は目を見開いた。レオくんが怖い?
『そんなわけないです……!』
むしろ、喜んでますが??
私は慌てて否定するもレオくんは納得いってないようで「でも」と言葉を続けた。
「怖がってるように見えたから……」
私が?レオくんを?怖がる?そんなことあるわけない。なのに、そう思わせてしまう程私はレオくんに距離を取りすぎてしまっていたようだ。
「ごめんな」
そう笑ったレオくんの笑顔は、悲しみに染まっていて
『ちがっ……!』
私の心を酷く締め付けた。
そんな表情をさせたかったわけじゃなかった。ただただ、平和なレオくんの姿が見れたのならそれでよかったのに。
無理に笑わせるなんて、私はファン失格だろう。
なんて後悔する反面、レオくんの誤解を解かなければいけないと弁解の言葉を考える。
『あの……』
急に兄妹のように接しろなんて言われて仲良くできる程私は明るくない。
『私、関わり方が分からなくて……』
一人っ子な私からしたらレベルが高すぎる。
それに推しというダブルパンチ。
そんな不安をレオくんに告げると
「じゃあ、おれのこと嫌いじゃない?」
『嫌いじゃないです!』
むしろ大好き!という言葉は飲み込んだ。
きっとその言葉を言っていたら私はレオくんに変な目で見られていたことだろう。
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りむ。 - こちらこそ、すてきなさくひんありがとうございました!! (2021年3月25日 8時) (レス) id: 76d2fea91c (このIDを非表示/違反報告)
碧生 - ぽぽ様の作品をいつも拝見させて頂いてます。ここがぽぽ様の憩いの場、ストレス発散出来る場所となるように願ってます。あと、いつも楽しく作品を見させてもらってます。これからも執筆活動頑張ってください!私はぽぽ様の味方です! (2021年2月23日 11時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - ぽぽさんは、強いと思います。きちんと向き合えるから。だから負けないでください。! (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - 離婚してからも、母は私達子供とは何度か会いましたが2年前から全く会っていません。愛想を尽かしたのでしょうか… (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - けど、お父さんは私達子供が好きだったみたいで… 挙句の果てには、母は浮気しました。 (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2021年1月26日 0時