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「A、今からサイゼ集合できる?」
『任せて、今から行く』
ライブが終わったであろう二十時過ぎに友人からそんな電話がかかってきて私は財布とスマホを鞄に入れて友人が待っているファミリーレストランへ行こうとする。
レオくんはまだ帰ってきてはいなかった。私はお母さんに少し出かけてくるとだけ伝えて家を出た。
「あ、きた」
『遅くなってごめん』
「大丈夫、それよりも聞いて!」
レストランに着き友人が座っている所へ行くと弾んだ声でそう言う友人に私も笑顔で何があったのかと聞いた。
「あのね、凛月くんに投げキッスしてもらいましたっ…………!」
『めっちゃ嬉しいじゃん、おめでとっ!』
「ありがと、うちわ作った甲斐があったよ……」
はぁ、と余韻に浸る友人の持っていたうちわには"凛月くん、投げキッスして”という文字が貼られていた。
それは私もよくレオくんに作っていた為その文字通りのファンサをして貰えたときの喜びはよく分かる。
「あ、あとねレオくんが」
『っ』
レオくんの名前が出ただけで私の体は強ばってしまう。そして、自然と心臓が波打つ。それほどまでに私はレオくんが好きらしい。
「ライブに来られなかった子も大好きだ、愛してる、だってさ」
『……私の推しカッコよすぎでしょっ!』
私は赤くなった顔を手で覆いながら後ろに体をそらせる。いつもは泉くんに怒られてばっかりなのに、なのに、そんなことを言うなんてずるい。
『うぅ、すきぃ……』
「良かったね」
私を見ながら微笑む友人に私は頷いたのだった。
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りむ。 - こちらこそ、すてきなさくひんありがとうございました!! (2021年3月25日 8時) (レス) id: 76d2fea91c (このIDを非表示/違反報告)
碧生 - ぽぽ様の作品をいつも拝見させて頂いてます。ここがぽぽ様の憩いの場、ストレス発散出来る場所となるように願ってます。あと、いつも楽しく作品を見させてもらってます。これからも執筆活動頑張ってください!私はぽぽ様の味方です! (2021年2月23日 11時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - ぽぽさんは、強いと思います。きちんと向き合えるから。だから負けないでください。! (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - 離婚してからも、母は私達子供とは何度か会いましたが2年前から全く会っていません。愛想を尽かしたのでしょうか… (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
詩帆(プロフ) - けど、お父さんは私達子供が好きだったみたいで… 挙句の果てには、母は浮気しました。 (2021年2月21日 18時) (レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2021年1月26日 0時