気づけなかった雷竜と気づいてしまった水竜

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戦っている声が聞こえる

なんの音だろう


いろんな魔法が飛び交う音がする



私は何をしていんだっけ



＊



起きると知らない場所にいた

みんなと兵隊みたいなのが戦っている


あれはなんだろう

ここはどこだろう


色々な疑問が頭を飛ぶ

パズルのピースは一向に埋まらない。



ｶﾅ「A?!あんた大丈夫なの？！」


驚いたような声が聞こえてそのほうを見る

見覚えのある顔だ

ウェーブのかかった茶髪で手にはカードを握ってる



「私は…』


頭を抱えた

ただ目に写った金髪と、その顔の傷


何かを思い出したような、何かしなきゃいけない思いに駆られる



私は…



＿




『…大丈夫、全然動けるよ！』


ｶﾅ「ちょっと心配だけどこっち手伝ってくれない？」



カナはトランプを投げながら言った


『分かった』


戦闘態勢に入った


ｶﾅ「あんまり無理するんじゃないよ」

『うん、分かってるよ』


無理はしない程度に本気を出すからさ



『水竜の咆哮！』


咆哮を撃つと頭の左側が異様に痛かった


思わず膝をついてしまった



ｶﾅ「A!!」


刹那、一瞬で兵隊たちが前に来た



嗚呼人が苦しんでる時にぬけぬけと。



『うざい…なァ！」



水竜の円陣!!



「「うわぁぁ！！！」」



ｶﾅ「大丈夫？」



カナは慎重に敵を惹き付けないように私の所に来た



手を出してくれているのがわかる



だけどどうしてもその手を握れない



頭がぐるぐるして目も回る



自分が自分じゃない気がする



痛い、イタイ


イタイ




痛イ



ｶﾅ「A!!」



『っ…！！』



カナの一声でハッとした

私今何を…？


ｶﾅ「あんたやっぱり休んどきな！

私の後に居れば守るから!!」


ごめん、ごめんね


『ごめん、』


ｶﾅ「いいよ！そんなにしょぼくれるならラクサスたちを守って少しでも役に立ちな！」



『…うん！！』




そうだ


今しょぼくれてる暇はないんだ



今私に出来ることをしなきゃ

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