背中 (熊鉄)*リク ページ15
『ちょ、ちょっと待ってよ〜』
「山に散歩だ！」と、私の家にやってきた熊鉄。
その言葉を聞いて、ピクニック！と浮かれてついてきた私が馬鹿だった。
まず、熊鉄は地面を歩かずに木の上を移動している。
さすがの私もそんなこと真似できるはずもなく、木の上をどんどん進んでいく熊鉄の後を、普通に地面を歩いて追いかけている。
熊「遅いぞ！A！」
そんな事言われたって、人間の私には限界ってものがあるのを彼はわかっているのだろうか。
そしてかれこれ1時間歩き続け、やっとたどり着いた川。
もう散歩じゃないなこれ。なんて思いながらも、やっと休憩できる場所を見つけて座り込んだ。
熊「腹減ったなぁ。」
『お弁当作ってくればよかったね。熊鉄が突然すぎて作れなかったよ。』
私がそう言うと、熊鉄は突然服を脱ぎ始めた。
『えっ？！ちょっと、何してんの？！』
熊鉄から顔をそらしながらそう聞けば、熊鉄は当たり前のように川に入っていく。
熊「何って、魚取るに決まってんだろ！」
そう言ってひょいひょいと捕まえた魚をこちらに投げてきた。
なるほど。さすが熊のバケモノ。
魚を取るのは得意のようだ。
そして私たちは、たくさん捕まえた魚を食べながら休憩をした。
___…
熊「そろそろ帰るか。」
『そうだね。早く帰らないと日が暮れちゃう。』
立ち上がった熊鉄に続いて私も立ち上がる。
明日絶対に筋肉痛だなぁ…と苦笑しながら歩き出せば、ガクッとした衝撃。
そのまま転んでしまった。
熊「おい！大丈夫か？」
驚いた熊鉄が走ってこちらにやってくる。
そんな熊鉄に大丈夫といいながら立ち上がれば、右足に痛みが走った。
熊「くじいたか。」
『…うん。』
もうバレバレのようで嘘をつく事はできない。
やらかしたー、と思えば熊鉄が目の前にしゃがみ込んだ。
それも、私の方に背中を向けて。
『え？』
熊「早く乗れ。その足じゃ動けねぇだろ。」
確かにそうだ。でも、おんぶは恥ずかしい。
けれど日は落ち始め、あと数時間もすれば真っ暗になってしまう。
いろいろ迷った結果、私は申し訳ない気持ちで熊鉄の背中に乗った。
熊「たっく、足元には気をつけろよ！」
『うん。ごめんね？』
熊「まぁ、いい。しっかり捕まっとけ。」
そう言った熊鉄に、私は頷いてギュッと捕まった。
熊鉄の背中って、こんなに大きかったんだ…と気付かされた日だった。
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白雪さん、リクエストありがとうございました！
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クロ - リクエストで蓮で激甘お願いします (2019年7月15日 0時) (
レス) id: 0f76b9e003 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - こんにちは。小説ありがとうございました。リクエスト途中で止めてしまうんですか？残念です。折角熊徹の小説が読めてすごく嬉しくて面白かったのに、また何時かリクエストさせて下さい！熊徹の小説書いて貰えて本当に嬉しかったので。 (2016年8月12日 13時) (レス) id: b9ee30de80 (このIDを非表示/違反報告)
アイスクリーム - リクエストで九太と一郎彦の取り合い？的なの読みたいです (2016年8月12日 5時) (レス) id: 4fdd9234c8 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - 初めまして。リクエストってまだやってますか？もしやっていたら熊徹お相手でごく普通のクールで少々理屈っぽいヒロインの家に熊徹が来る事になり、戸惑うヒロイン。熊徹にこき使われたり、良いように扱われ、熊徹のペースに振り回される話が読みたいです。 (2016年8月1日 17時) (レス) id: b9ee30de80 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 初めまして！前作から読ませていただいてるんですが、すごく面白くてニヤニヤ止まらないです！← そして突然なんですが、熊徹(夢主は人間)でカップル設定で甘々な話が見たいです…！！よろしくお願いします！( ^o^ )これからも更新頑張って下さい！応援してます！ (2016年8月1日 4時) (レス) id: 1443cc2380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アコ
| 作成日時：2015年9月3日 14時
